【ミステリ】目白台サイドキック 五色の事件簿

目白台サイドキック 五色の事件簿
太田忠司
角川文庫
目白台サイドキック 五色の事件簿 (角川文庫)
太田 忠司
KADOKAWA/角川書店 (2015-03-25)
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「私もですよ。自分が幽霊だと世の中に明かして得になることなんかありませんからね」

目白台サイドキック 五色の事件簿』本文より

目白台サイドキック』3作目「五色の事件簿」。

化けた!
3作目で幽霊の出現の原因をさぐり封印する。
なんでこんな展開に(笑
だけれどもそのプロセスのミステリとしての構成、幽霊という内容のホラー、そしてそれを封印するゴーストバスターズもの。
幽霊と人間の共闘がまたすごく面白い。

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【ミステリ】甘栗と戦車とシロノワール

甘栗と戦車とシロノワール
太田忠司
カバーイラスト:ミギー
角川文庫
甘栗と戦車とシロノワール (角川文庫)
太田 忠司
角川書店(角川グループパブリッシング) (2012-02-25)
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「シロノワールを食わせてやる」
「今からかよ?」
「駄目か。シロノワールには早すぎるか」

甘栗と戦車とシロノワール』本文より

甘栗くんシリーズ2冊目『甘栗と戦車とシロノワール』。

ハードボイルドでミステリで。
そして名古屋である。
名古屋を知るとやたらニヤけられる。
事件の舞台やその移動しかり。もちろんシロノワールも。

学生探偵にしてこのハードボイルドっぷり。
大人になってからの活躍なんてものも見てみたいなー。

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【ミステリ】目白台サイドキック 魔女の吐息は紅い

目白台サイドキック 魔女の吐息は紅い
太田忠司
角川文庫
目白台サイドキック  魔女の吐息は紅い (角川文庫)
太田 忠司
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魔女の吐息紅く罪人を染める

目白台サイドキック 魔女の吐息は紅い』本文より

目白台サイドキック』2冊目。

この目白台サイドキック
色とのかかわり、タイトルのとのかかわり、それに加えて刑事と引きこもり名探偵刑事のコンビのギャップが非常に楽しい。

読み終わってからの、ああ確かに魔女の吐息は紅かったわ、ってなる感じがいい。

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【ミステリ】目白台サイドキック 女神の手は白い

目白台サイドキック 女神の手は白い
太田忠司
角川文庫
目白台サイドキック  女神の手は白い (角川文庫)
太田 忠司
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女神は白い手を持つ。それは永遠へのパスポートである

目白台サイドキック 女神の手は白い』本文より

太田忠司の『目白台サイドキック』1冊目。

白い手のこだわったミステリ。
白い手というフレーズだけでこんなにも話は膨らんでいくものなのか。
中でもナチスドイツのあの写真はぜひ見てみたい。

それもそうだが、でこぼこコンビの刑事の相棒、特にひとりは引きこもりの天才刑事の存在は読んでいて単純に楽しいし、他の人との会話がまるでかけあい漫才のようになり果てるのだけど、きっちり物語を進行させてくれる。
文句なしに楽しい。

tag : 目白台サイドキック 太田忠司 角川文庫

【小説】琥珀のマズルカ

琥珀のマズルカ
太田忠司
講談社ノベルス
琥珀のマズルカ (講談社ノベルス オJ- 16)琥珀のマズルカ (講談社ノベルス オJ- 16)
(2011/01/06)
太田 忠司

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僕たちのような人間は、夢を追いかけているのではないのです。追うのは、人間の魂です

琥珀のマズルカ』本文より


魂を呼び戻す「夢追い」の物語。
これまた不思議な世界だけれども、ミステリ分も、そして魂の行き先を探し出し現世へ戻すまでの様々な内面の問題との葛藤も面白い。

こっち側とあっち側。
その狭間の危うさと人の心の内部を探る独特な探偵ぶりも目新しいかも。

ここ最近の様々なプロフェッショナルでもある探偵たちを生み出してきた太田忠司ならではの探偵かも。

tag : 琥珀のマズルカ 太田忠司 講談社ノベルス

【ミステリ】黄金蝶ひとり

黄金蝶ひとり
太田忠司
挿画:綱中いづる
ミステリーランド
黄金蝶ひとり (ミステリーランド)黄金蝶ひとり (ミステリーランド)
(2004/01/31)
太田 忠司


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「すぐにはわからなくていい。いずれおまえも、そんなことを考えるようになる。そして、よりよく生きるためにはどうしたらいいのか、自分に何ができるのかを必死になって考えるときがくる。そのときはおまえも、万能学を学ぶだろう。」

黄金蝶ひとり』本文より

ミステリーランドのひとつ『黄金蝶ひとり』。

少年が夏休みにおじいさんのところに遊びにいって不思議な体験・ミステリな体験をする話。

それだけといっちゃあそれだけ。
しかし。

本としての謎かけに暗号に冒険。
それに本編中のパズラー要素に投げかけられる大人から子供に向けた言葉。

この本の中にいっぱい詰まっているたくさんの謎たちが少年心をくすぐりまくってきた。
なにこの自分に子供がいたら読ませてみたいと思わせる内容は(笑


でも少年少女向けってだけじゃなくて、大人にとっても忘れていたような冒険心も子供に何が必要かってのをあらためて考えさせられるような本だったと思います。

tag : 黄金蝶ひとり 太田忠司 綱中いづる ミステリーランド

【ミステリ】甘栗と金貨とエルム

甘栗と金貨とエルム
太田忠司
カバーイラスト:ミギー
角川文庫
甘栗と金貨とエルム (角川文庫)甘栗と金貨とエルム (角川文庫)
(2010/02/25)
太田 忠司

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「お父さんの仕事を引き継いだんですって? 本気で探偵になるつもり?」
「いえ、そういう気はないんです。なんというか、そうせざるを得ないように追いつめられちゃって……」

甘栗と金貨とエルム』本文より

甘栗くんのシリーズ1作目。
高校生探偵。

といっても探偵探偵してない。
仕方なく探偵をしだすが、気は抜かない。

すごく堅気で真面目で。でも少しお茶目なところもあり。
高校生で世間になじめなくて、ものすごい正論を当たり前のように言える強さか世間知らずか判断が付きにくいようなところもあったり。
でもこの子はすごくいい子なのは確かだと思う。

そんな彼が受ける最初の仕事は12歳の女の子。報酬はウィーン金貨一枚。
彼女の母親を探すわけだけど、ほんと物怖じしないよなぁ。

高校生と小さな女の子を主軸にしながら、周りを大人たちがしっかり固めてる。
情報を持ってるのも大人たち。

あれ。これって俊介くんシリーズと同じなんじゃないかと思うけど、いやいや前述したような男の子だからこそまた違った探偵小説になってる。
大人たち同士が面と向かって言えないようなことをしっかり言う。
そして子供がどう感じているかをしっかり伝える。
大人という視点を持つと難しいことをやってのけるところが、甘栗くんのいいところだよなぁ。

探偵をしたくないわけじゃないけど、やることになった。
そして実際に探偵をできた。
じゃあその次は、ってその先が見てみたい。
大人たちに「正論」を真っ向からつきつける。その様をもっと見てみたいものです。

tag : 甘栗と金貨とエルム 太田忠司 ミギー 角川文庫

【ミステリ】翔騎号事件

翔騎号事件
太田忠司
表紙イラスト:大塚あきら
トクマノベルス
翔騎号事件 (トクマ・ノベルズ)翔騎号事件 (トクマ・ノベルズ)
(2010/04/16)
太田 忠司

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彼の力があまりに強大で、かつ魅力あるものなので、周囲の人間はその影響を受けざるを得ない。
ときにそれは多くの人々の人生を狂わせ、不幸にすることもあるだろう。
今回の事件で出会ったのも、そうした傑物のひとりだった。

翔騎号事件』本文より

狩野俊介シリーズ15作目。

今回の事件は飛行船の中で起きる事件。
空の密室に事件を解決しない限りは降りることもかなわないという事態の発生。
すべてはおそろしいほどの知力も行動力もある経営者のまわりでの様々な思惑が引き起こした事件となったというあらすじ。


俊介くんのシリーズでこれだけスリリングに進む話も珍しい。
もう後半の乗組員すべての命を助けなければいけないという中での犯人探しと次々に遭遇する事件の配置のタイミングがすごく心地よかった。


もうあとは俊介くんと美樹ちゃんとの仲がええ感じに(笑
きゅんきゅんする。

tag : 翔騎号事件 太田忠司 大塚あきら トクマノベルス 狩野俊介

【ミステリ】男爵最後の事件

男爵最後の事件
太田忠司
NON NOVEL
男爵最後の事件 (ノン・ノベル 858)男爵最後の事件 (ノン・ノベル 858)
(2009/02/05)
太田 忠司

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「君はそのことを忘れてはいけません。君の中にも人を憎み殺したいという衝動があることを。そしてその衝動こそが君を君たらしめている規範の発露であり、衝動を実行に移すことによっても自己実現は可能である、ということを」

男爵最後の事件』本文より

霞田兄妹シリーズ最終章。
男爵の最後の事件。

霞田志郎と同じ素人探偵でありながら、交わらない平行線のような、まったく違うスタンスを持つ男爵。
ついにふたりの行き先が交わり、決着が訪れた。
前作でとんでもない結末に対して、自らも真実を求めることで男爵のような探偵となる可能性を示唆されての今作。

最終作であり、男爵との決着もつくということで、探偵としての霞田志郎は一体なにを選んでいくのかに期待して読んでいた。


男爵に恨みを持つものばかりが集まるパーティー。
その中で男爵の遺言で遺産を彼らに渡すという内容が明かされた。

なんという不気味な現場。
そこでの殺人事件というだけあって、非情に気持ち悪い。
なぜこんな場面を男爵が仕組んだのか。
誰をどう動かそうというのか。
そして霞田志郎になにをさせようとするのか。

彼のいままでの、そして今作であらためて選び取った探偵としてのあり方っていうのを堪能。
そして男爵の探偵として突き進んできた強さと弱さというのにもぐっときた。


人間的な探偵、悩む探偵をずっと長い間描き続けてきたラストだけに色々と思わされることもあったけど、やっぱり霞田志郎のような探偵は大好きだ!

tag : 男爵最後の事件 太田忠司

【ミステリ】予告探偵 木塚家の謎

予告探偵 木塚家の謎
太田忠司
C-NOVELS
予告探偵―木塚家の謎 (C・NOVELS)予告探偵―木塚家の謎 (C・NOVELS)
(2008/08)
太田 忠司

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「慌てるな。僕がここに来た以上、事件は解決するのだ」
魔神は高飛車に言ってのけた。

予告探偵 木塚家の謎』本文より

まさかのシリーズ第2弾。
正直出るとは思わなかった。
それより、いったいどうするのだ、と。
1冊目の時点で本自体に仕掛けられたトリックは暴かれた。
じゃあ、2作目どう作るんよ、と思った。

案の定1作目を読んでないといけないよなぁ、
2作目読んでから1作目は読んじゃいけないよなぁと思いながら読み進めていた。

だがっ。
だがしかしっ。

やられた。
やられたよ…

短編で予告探偵
軽く楽しく読めるミステリのように思いながら最後の短編までにたどり着くまでは読み進めていた。

しかし最後の16Pの短編にしてやられる。
タイトルは「木塚家の謎」。
探偵の魔神尊にとってのワトソンの立場の木塚に思いっきり焦点が当たった途端にすべてが瓦解しようとは。

確かに思い返せばちらちらとそこかしこに伏線はちりばめられていた。
しかしただの短編として読んでしまっていた。
それがまさかこんなっ。

脱力したというか、してやられたというか。
ミステリとして見事に展開を裏切られたなぁ。
そもそも予告探偵の2作目として読んだからこその裏切られ方。
でもこういうのは実に心地のいいもんです。


収録話:
・ 「カタコンベの謎」
・ 「母子像1953」
・ 「夏至祭2008」
・ 「手品師2135」
・ 「木塚家の謎」

tag : 予告探偵 太田忠司 C-NOVELS

【ミステリ】百舌姫事件

百舌姫事件
太田忠司
表紙イラスト:大塚あきら
トクマノベルス
百舌姫事件 (トクマ・ノベルズ)百舌姫事件 (トクマ・ノベルズ)
(2008/03)
太田 忠司

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でも、違うんです。起きてしまったことはもう消せないけど、新しくやり直すことはできます。そのためにも、隠されていることは一度きれいに表に出して、みんなにわかるようにしなきゃいけないんです。そうしないと次に行けないんです

百舌姫事件』本文より

狩野俊介シリーズ14冊目。
今までで一番長い話。
銀扇座事件が一番なのは確かだけど、あれは2冊で1つという特殊構造だったからなぁ。
表紙イラストも末次徹朗からマンガ版狩野俊介を描いた大塚あきらに変更。


もう随分久しぶりだよなぁ。
前に読んだのを調べると2006年初頭だった。

でもさすがにシリーズをずっと読んでいるとすっと狩野俊介くんのシリーズにはすっと入っていけた。

怪しい巡業を繰り広げる天才魔術師集団と宝石店の窃盗の謎に俊介くんが挑む。

どうやって衆人環視の中で宝石を盗むことができたのか。
また町に古くから伝わる百舌姫という伝説になぞらえた百舌の早贄のように木のてっぺんに突き刺された殺人は誰が一体どうやって行ったのか。

2つの謎に苦心しながら、まさに人の心の哀しみと真正面から向き合いながら解決に導く様はぐっとくる。
相変わらず「ずしり」とくる解決の仕方をするよな…

俊介くん自身の探偵としての在り方を確立していっているようなところには成長というものを感じたり。
とにもかくにも随分久しぶりに読んだので、また次を読むまではまだだいぶ先なんだろうなぁ。
次の中学2年生編突入も期待してます。

tag : 百舌姫事件 太田忠司 大塚あきら トクマノベルス 狩野俊介

【ミステリ】カッサンドラの嘲笑

カッサンドラの嘲笑 探偵藤森涼子の事件簿
太田忠司
ジョイノベルス
カッサンドラの嘲笑 (ジョイ・ノベルス)カッサンドラの嘲笑 (ジョイ・ノベルス)
(2007/11/20)
太田忠司

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こうして対決することで、自分自身が余計傷を負うことも、重々承知していた。それでも涼子はここにやってきた。黙っているほうが、もっと苦しいから。もっと辛いから。

カッサンドラの嘲笑』本文より

太田忠司の藤森涼子シリーズ。
藤森涼子40歳だとぅ!?

…確かに小説内でどんどん年をとっているのは分かっていたが。
事務所を設立し、一緒に仕事をする仲間も増えた。
事務所の所長としての責任感と涼子の持ち前の行動力がぶつかりあう様が実に人間的に描かれていた。

以前のように一宮所長が後ろにいたからこそ、涼子の持ち味でもある行動力も出せなくなってくるわけだし…
そんな涼子を支えるように、そして涼子の人望で集まってきた女性達のバックアップもすばらしい。

一見するともっとも地味なシリーズなんだけれども、ひとつひとつの事件で見せる涼子をはじめとする探偵事務所にいる彼女たちの芯の強さってのはやはり見所といわざるを得ないだろうなぁ。

クライアントとの交渉、男社会でもある警察との交渉、探偵としてのプライドetc
一宮探偵事務所時代と比べて、より涼子の人間的な強さ弱さが見れて満足です。


収録話:
・ 「カッサンドラの嘲笑
・ 「ウンディーネの復讐」
・ 「バンシーの沈黙」

tag : カッサンドラの嘲笑 太田忠司 ジョイノベルス

【小説】五つの鍵の物語

五つの鍵の物語
A tale about five keys

太田忠司
イラストレーション:フジワラヨウコウ
講談社ノベルス
五つの鍵の物語 (講談社ノベルス オJ- 15)五つの鍵の物語 (講談社ノベルス オJ- 15)
(2007/12/07)
太田 忠司

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―彼らが語る、鍵の物語です。ここは、五つの鍵の物語を展示する博物館。さあ、もっと彼らに近づいて。

五つの鍵の物語』本文より

太田忠司の『五つの鍵の物語』。
フジワラヨウコウのイラストレーションとともに語られる「鍵」の物語たち。

幻想小説とでも言うのだろうか。
実に不思議で、少し怖い感じの話が収録されている。
そして五つの物語がすべて語られたときには…


ああ、なるほど。
こういう終わり方か。

不思議な感じを持たせながらも、現実と虚構が入り混じるなかの混沌としたラストが印象的だった。
それに加えてイラストとのコラボレーションも実にいい雰囲気を醸しだしていたかと。

太田忠司の著作の中では『黄昏という名の劇場』に近い感じかなぁ。
ミステリ作家としても大好きなんだけれども、こういうのも結構好きかもしれない。

tag : 五つの鍵の物語 太田忠司 フジワラヨウコウ 講談社ノベルス

【ミステリ】レストア

レストア オルゴール修復師・雪永鋼の事件簿
太田忠司
カッパノベルス
ジャーロ連載
レストア  オルゴール修復師・雪永鋼の事件簿 (カッパ・ノベルス)レストア オルゴール修復師・雪永鋼の事件簿 (カッパ・ノベルス)
(2006/03/23)
太田 忠司

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わかったでしょ鋼ちゃん、あなたがレストアしたのはオルゴールだけじゃないの

太田忠司レストア』本文より引用

太田忠司の連作短編集『レストア』。

霞田兄妹シリーズの『維納オルゴールの謎』でもテーマとして取り上げられたオルゴール。
今度はその修復師を探偵としたミステリ…と思っていたんだけれどもちょっと違っていた。

主人公は人と接するのが非常に苦手であり、欝を抱えて生きている。
だから人の心の内面まで入り込むのを非常に恐れる。

そんな彼によってオルゴールに秘められた誰かが残した謎を解かれていく。
その際に彼も人に関わり、事件に関わった人や周りの人たちに手を引かれるように外の世界へ一歩一歩踏み出していくという変わったミステリだった。

謎を解く=ミステリっていうのではなく、むしろ人の心のミステリみたいな感じだった。

tag : レストア 太田忠司 ジャーロ 霞田兄妹シリーズ

【ミステリ】遊戯の終わり

遊戯の終わり 探偵藤森涼子の事件簿
太田忠司
表紙イラスト:佐々木悟郎
JOY NOVELS
週刊小説連載
遊戯(ゲーム)の終わり―探偵藤森涼子の事件簿 (ジョイ・ノベルス)遊戯(ゲーム)の終わり―探偵藤森涼子の事件簿 (ジョイ・ノベルス)
(2000/12)
太田 忠司

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「ええ、不遜な考え方です。他人の一生をちょっとした関与で変えられるなんて、思うべきではない」

遊戯の終わり』本文より引用

一宮所長のこの言葉が心に残った。
それを分かっていながらも人間って無駄にいろんなことを心に残しすぎるからしんどい思いをするんだろうな…


太田忠司藤森涼子シリーズ『遊戯の終わり』。
ハルキ文庫で出た分はたぶん全て買ってたのは分かってるんだが、果たしてこれが読んだことあるのかどうか疑問に思いつつ買ったんだけれども、読んだことがないものだった。
ってか藤森涼子と刑事阿南が微妙に頭の中でごっちゃになってた(笑

自分なりの正義を持っているがために事件に執着してしまい、結果的に人の心に潜む醜い部分までたどり着いてしまう。
そんな短編が6つ。

『黄昏という名の劇場』しかり、『狩野俊介』シリーズもそうだと思うんだけれども心に残るイヤな感じ、いいかえれば一種の悪夢っぽいものが読めるのを期待して太田忠司の本を読んでる。
この本もなんとなくで買ったけれどもそういう感じがすごく出てた。
悪夢なのに事件はすべて現実的なものばかり。
ファンタジーとかホラーという要素があるわけでもなく。

この謎の続きが知りたいと思って読み続ける→ラストにちょっと心にげんなり来る展開。
決して楽しいと思える本ではないんだけれども人の心の闇にライトに触れられる本でした。

tag : 太田忠司 藤森涼子 遊戯の終わり 佐々木悟郎

【小説】帰郷

帰郷
"Homecoming"and other stories

太田忠司
幻冬舎ノベルス
帰郷 (幻冬舎ノベルス)帰郷 (幻冬舎ノベルス)
(1998/06)
太田 忠司

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ショートショートとは、世界のあらゆる瞬間を描き出す小説形態なのです。

帰郷』作者のことばより



太田忠志の34編のショートショートからなる1冊。
泣けるものから笑えるもの、はっとさせるものやぞっとするもの。

ショートショートってこういうものなのか。
こういった形態のものはアンソロジーやネットでしかなかなか読む機会というのがないので新鮮だった。


太田忠司がデビューしたものがショートショート
同人誌時代のものから雑誌に掲載されたものが載っているというのも興味深かった。
発出を見ると1987年から1997年までと随分幅広いし、太田忠司のルーツに触れられた気がした。


帰郷 帰郷
太田 忠司 (1998/06)
幻冬舎

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tag : 太田忠司 幻冬舎ノベルス ショートショート 帰郷

【ホラー】忌品

忌品
太田忠司
トクマノベルス
問題小説掲載
忌品 (トクマ・ノベルズ)忌品 (トクマ・ノベルズ)
(2006/08)
太田 忠司

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問題小説に2000年から2006年に掲載された短編6本と他2本計8本のホラー短編集「忌品」。

短編集…ではないんだよな。
ラストの書き下ろしでこの「本」という「モノ」自体にしかけられた謎が付随してるわけだし。


テーマは「モノ」。
モノに宿った狂気や恐怖を取り上げた小説。


霊などが出てきて呪ったり恐怖を与えるという類ではなく、何気ない怖さがあるものが多かった。
世にも奇妙な物語のような感じが近いような…。


それにしても表紙がおどろおどろしいなぁ。
ただの靴なんだけど、これを見るとこの靴にはなんかありそうだとすら思える。

ミステリ的なオチとかがあったものは結構好き。
「眼鏡」や「手紙」とか。


忌品」収録短編
・眼鏡
・口紅
・靴
・ホームページ
・携帯電話
・スケッチブック
・万華鏡
・手紙

忌品 忌品
太田 忠司 (2006/08)
徳間書店

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tag : 太田忠司 忌品 トクマノベルス 問題小説 ホラー 短編

【小説】黄昏という名の劇場

黄昏という名の劇場
太田忠司
講談社文庫
黄昏という名の劇場 (講談社文庫)黄昏という名の劇場 (講談社文庫)
(2007/02/10)
太田 忠司

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遥かな昔、私はあの世界に生を受け、生きていたという記憶が、たしかにある。
なのに何故か、今はここにいる。
この醜悪な牢獄の中に。
何かの罰、なのだろうか。
私は、あの世界から追放されたのか。



新宿少年探偵団などの太田忠司による怪異譚集「黄昏という名の劇場」。


ホラーでもなく、ミステリーでもない。
これを形容するには奇怪な名という言葉がすごくしっくりくる。

謎めいた舞台に、現実のようでいて違和感がものすごいある設定。

誰もいない船、そこにいるのは人形だけ。
大きな屋敷とそこに住む世界の総てを知る少年の家庭教師の話。
自らを読む主人を探す本の話。

とにかく、奇妙でぞっとする話が多かった。
設定と雰囲気は十分に堪能できたと思う。
挿絵の藤原ヨウコウ氏が構築した世界も垣間見ながら読み進めるところも、この世界を作り上げている大きな要素の一つだろうなぁ。

黄昏という名の劇場 / 太田 忠司

tag : 太田忠司 黄昏という名の劇場

【ミステリ】予告探偵

予告探偵 西郷家の謎
太田忠司
C-NOVELS
予告探偵―西郷家の謎 (C・NOVELS)予告探偵―西郷家の謎 (C・NOVELS)
(2005/12)
太田 忠司

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「十二月四日十二時、罪ある者は心せよ。すべての事件の謎は我が解く 摩神尊」

一通の手紙からはじまる出来事。
その中身は「この時間に謎を解く」という探偵からの手紙だった。



なんじゃこの設定!!!
というところから興味を惹かれました(笑

時間を指定って怪盗かよっ。
そしてなんでその時間に謎が解けるんだっ。
その事件をあらかじめ調べていたわけでもないし、手紙を出したときには事件すら起こっていないのに。


そんなことを頭の片隅に置きながら読む…
普通の推理小説だ。
ん?なんか設定が…違和感を覚えつつ読む。
!なんで使用人が犯人であることがありえないんだッ
え…放射能…個人が所有!?
そしてラストを読んでヽ(゚∀゚)ノこういうことかっっ


なるほどなぁ。
違和感の正体はこれだったのか。
楽しく驚けたので満足です。

予告探偵―西郷家の謎 / 太田 忠司

【ミステリ】狩野俊介の記念日

狩野俊介の記念日
太田忠司
トクマノベルス
狩野俊介の記念日 (トクマ・ノベルズ)狩野俊介の記念日 (トクマ・ノベルズ)
(2004/08/29)
太田 忠司

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あらすじ

12月から2月に起きた俊介君にとっての記念日たちにまつわる4つの事件。

狩野俊介シリーズ13年目にして第13弾




感想とか

12巻の事件直後のクリスマス・イヴからはじまり、俊介君にとっての大事な記念日の2月24日までの4つの事件。

短編集のような血なまぐさくない事件で、しかも日常がしっかり描かれてる方がなんとなく好きだなぁ。

最後の事件までの持って行きかたがいいなぁ。
3つ目の事件までを読み終わり、4つ目で「あれ?」と思い始め、ラストを読んで「ええっ!」となり、あとがき読んで納得し、本を閉じて表紙を見て脱帽する、そんな内容でした。
プロフィール

∀ki(あき)

  • Author:∀ki(あき)
  • 自由に生きてます。
    色々読んだり見たりしてます。

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