【ミステリ】誰がカインを殺したか 桜井京介returns

誰がカインを殺したか 桜井京介returns
篠田真由美
講談社ノベルス
誰がカインを殺したか 桜井京介returns (講談社ノベルス)
篠田 真由美
講談社
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「ね、桜井さん。友達って、積極的に作るべきだと思う?」
やれやれとため息をつきたくなる、また、答えるに難しいことを。
「僕が君と同じ年齢の頃、友人が多かったと思うかい?」

誰がカインを殺したか』収録『コックリさんと喫煙と十四歳の研究』本文より

桜井京介returns2冊目『誰がカインを殺したか』。

建築探偵桜井京介の事件簿は終わってもまだ続く。しかも2冊目だ。
まったくいつまで続けるのかと思いながら読んだわけだけど、いつものメンバーの後日談でもありながらも、1作目で活躍した庄司ゆきの続編のひとつといった方がいいのかもしれない。
もちろん蒼も主役の一人ではあるんだけど。
友だちが多いわけでもない、社交性があるわけでもない。
どことなく桜井京介や蒼と通じるところがある女の子を導いていくような。
そんな大人になった彼らを見るのも楽しいものだし、これは新しい物語がはじまっていってるなとも感じた。

今回はがっつり調べながらも、ミステリにしっかり組み込んできたコックリさんの話がなかなか秀逸だった。
ミステリとしてもそうだし、このひとつの社交性なしには成り立たないゲームだからこそ、そしてこの年齢だからこその話だから面白さがにじみ出て来てた。

収録話:
・「桜井京介と≪日常の謎≫」
・「柘榴の実、三粒」
・「誰がカインを殺したか
・「コックリさんと喫煙と十四歳の研究」

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【ミステリ】さくらゆき

さくらゆき
篠田真由美
講談社ノベルス
さくらゆき 桜井京介returns (講談社ノベルス)さくらゆき 桜井京介returns (講談社ノベルス)
(2013/08/07)
篠田 真由美

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他人がどう思おうと、自分くらいは自分を好きでないとな

さくらゆき』本編より


桜井京介の建築探偵シリーズが終わったのに、まだ短編が出るとはどういうことだよ。
読むにきまってるじゃないか。

後日談であり、ひとつひとつが短編としてもなりたってる。
京介に至っては40代だし、蒼ですら34歳だぜ…
どうなってるんだか。

いやいやしかし、京介のその後も蒼のその後、神代先生のその後も垣間見えることの楽しさは半端じゃない。
読んでよかった。

だけども、これだけを読んではたして楽しいと思えるのかは疑問。
そこはもう全部読んでから読もうぜ的なものなのかもしれない。

さてラスト2編で出てきて神代先生のところに厄介になる庄司ゆきさんの出る話はもちろん次

の伏線ですよね。
というか彼女が主役の話は素直に読みたいぞ、っと。

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【ミステリ】燔祭の丘

燔祭の丘 建築探偵桜井京介の事件簿
篠田真由美
講談社ノベルス
燔祭の丘 建築探偵桜井京介の事件簿 (講談社ノベルス)燔祭の丘 建築探偵桜井京介の事件簿 (講談社ノベルス)
(2011/01/06)
篠田 真由美

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俺たちは久遠アレクセイのことは知らないけど、『桜井京介』のことは知っている。

『燔祭の丘』本文より

建築探偵桜井京介の事件簿
完結巻。

桜井京介自身の謎が解かれた。
第3部を通して、少しずつ張られた伏線が回収された。

ああ。
これが桜井京介の謎だったのか。

そして京介を助け出す蒼と深春の行動こそがこのシリーズの総決算だったとわけか。

もはや京介の謎を解くため、伏線回収のための話であり、途中参加お断り。
これだけ読もうものなら、ミステリなんててんでないし、これまでの彼らの関係を象徴する言葉たちが次々に出てくるものだから、これはきっと楽しめない。
できれば前18作。なんとしても第3部に目を通してからくらいじゃないと楽しめないんじゃなかろうか(笑

ともあれ、ものすごく長いシリーズとなったよなぁ。
個人的には読み始めてから8年。シリーズの半ばから参戦したっけ。
第3部がはじまってからは終わりに近づく気配がひしひしとしていたから、最後までは読み続けようと思って、結局ここまでしっかりたどりついてしまった。

京介を想う蒼や深春や神代教授たち、そして数々の謎に立ち向かっていた京介にお疲れ様といいたい気分です。

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【ミステリ】黒影の館

黒影の館 建築探偵桜井京介の事件簿
篠田真由美
講談社ノベルス
黒影の館 建築探偵桜井京介の事件簿 (講談社ノベルス)黒影の館 建築探偵桜井京介の事件簿 (講談社ノベルス)
(2009/01/09)
篠田 真由美

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こうして三十五歳の神代宗は彼と出会ったのだった。
後に『桜井京介』となる少年と。

黒影の館』本文より

建築探偵桜井京介の事件簿14冊目、第3部4冊目『黒影の館』。
泣いても笑っても残りは1冊。

前作『一角獣の繭』で衝撃的なラストを迎え、蒼たちは桜井京介の過去を知ることになる。
そのキーとなる人物が神代先生。
灰色の砦よりさらに以前、22年前の真実が語られる。


もはや一編のミステリいうよりは、桜井京介自身の謎の解明に関する話。
うーん、まさかここまで幻想的な話になるとはなぁ。

京介はもはや人間と言うよりは、神話の世界に出てくる人物のようだよなぁ。
黒影の館である「お館」の特殊な世界観であったり、神代宗とであった10歳の京介の言動といい。
どれだけ非日常世界なんだよ、と思わざるを得ない。
それでも桜井京介だからアリだよなとも思ったりするんだけど(笑
このシリーズなら、これもアリです。


とにもかくにも謎は解かれた。


あとは蒼たちが京介を救い出されるのか。
最後の舞台はまさにこの『館』そのものだろう。
また、告知されている最終巻のタイトル『煩瑣の丘』からも色々と創造させられる。
まるで聖書の一節のような、そんなことすら髣髴とさせてくれるよなぁ(笑

楽しみにしてます。

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【ミステリ】一角獣の繭

一角獣の繭 建築探偵桜井京介の事件簿
篠田真由美
講談社ノベルス
一角獣の繭  建築探偵桜井京介の事件簿 (講談社ノベルス)一角獣の繭 建築探偵桜井京介の事件簿 (講談社ノベルス)
(2007/06/08)
篠田 真由美

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しかし君が元気そうで、ぼくとしても嬉しいよ、薬師寺香澄君

一角獣の繭』本文より

建築探偵桜井京介の事件簿第13作目『一角獣の繭』。
ラスト3冊。

第3部からはもはや1冊1冊がラストのための伏線を次々に張っていくので、もはやあらすじも必要なさげ。
12作目『聖女の塔』の直後の話。
そして蒼と京介の間で強烈なまでの最大の事件が起こるのが今作。

12作目の絶体絶命の出来事なんて、まだまだ序章に過ぎなかったのかもしれない。

もうね…
戻れないところに来ちゃったなぁという感じ。

だってもうラスト50Pだけでお腹いっぱい。


蒼の心のなかですさまじい勢いで変化が起こるわけだが…
ああっ、もうっ。
なにを言おうとしてもネタバレになりそうでなにも言えないってどういうことだよ(笑

なかなか事件らしいものが前面に出てこないなぁ、って思ってたら終盤この「一角獣の繭」という作品単体での謎解きと、シリーズすべての伏線が一気に動き出した。

そんでもってとんでもないところで終わりやがった。
しかも14作目は過去編。
その次が最終作。

つまり今回語られなかったあんなことやこんなことがたぶん過去で起こって、それから最終作につないでいくわけか。
なるほどな…
素直に楽しみである。


今作はもうこのシリーズを読み続けていてよかったなと思い知らされた。
あと『一角獣の繭』というタイトルの秀逸さに度肝を抜かれた。
そりゃタイトルからあれやこれやと想像できることはあったのだが、その想像の上を飛び越えていきやがった(笑

tag : 一角獣の繭 建築探偵桜井京介の事件簿 篠田真由美 講談社ノベルス

【ミステリ】聖女の塔

聖女の塔 建築探偵桜井京介の事件簿
篠田真由美
講談社ノベルス
聖女の塔 (講談社ノベルス)聖女の塔 (講談社ノベルス)
(2006/07/11)
篠田 真由美

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その代わりあなたは確実に『彼』を、桜井京介を破滅させなければならないって

聖女の塔』本文より

建築探偵桜井京介の事件簿」第12作目『聖女の塔』。
ラスト最後の15作目に向かってスパートがかかってきた。

キリスト教の一派を名乗る教団の集団自殺。
蒼の友人の友人のカルト教団への入信。
それらの事件はやがて、京介や蒼に対して牙を向けてきた。


もはや第3部に入ってからは初心者さんお断りの雰囲気。
ミステリとしての1作というよりも大きな15部作のうちの12作目。
ってかもはやミステリとしてよりも、シリーズの謎のほうが気になって仕方ないです。

いよいよ京介の謎が次第にはっきりと浮き彫りになってきたな…
蒼や京介、深春との楽しかった時代はもうすでに過去のことだよなぁ。
そろそろ彼らを巻き込む最大の事件がおきそうな感じだ。

どうも今回の宗教の事件は前哨戦のように思えるし…
彼らの関係は今後どうなるか。
そして京介の謎の真相はどこにあるのか。

残り3作。
この佳境に入ってきたシリーズを楽しめるのもわずかだと思うと少々寂しいものがあるが、ラストが楽しみだと思わせてくれる12作目でした。

tag : 聖女の塔 建築探偵桜井京介の事件簿 篠田真由美 講談社ノベルス

【ミステリ】失楽の街

『失楽の街』
篠田真由美
講談社ノベルス
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建築探偵桜井京介の事件簿10巻。
第二部閉幕編。

いつもなら一つの場所で事件が起こってそれを解決する。
けれども今回は東京という街そのもので起きる爆破事件と同潤会アパートで起きた過去の事件が同時に進行する。
しかも半ばまで京介はおろか蒼も深春も出てこないし。
それでも建築探偵の中でも屈指の出来なような気がする。
神代先生サイドと犯人サイドの視点が交互に移り変わるけれども、ここまである種の違和感を醸し出す犯人サイドがえらく怖いです。
常軌を逸しているというかなんというか。


桜井京介の「他者」に対する考え。
あまりに突き放した考え方というのはやはり第三部でなにか過去と関連してくるんだろうなぁ。


第三部2巻の「聖女の塔」は7月発売らしい。

【ミステリ】胡蝶の鏡

『胡蝶の鏡 建築探偵桜井京介の事件簿』
篠田真由美
講談社ノベルス
sinoda-sakurai11.jpg

あらすじ

1912年にヴェトナムのハノイで起きた事件。
それから90年。
古都京都にて事件の真相は明らかになる。

建築探偵桜井京介の事件簿第3部開幕編。
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感想とか

伊藤忠太とヴェトナムの話を第3部の開幕編に持ってきたか。
冒頭でいきなり京介の過去と現在に触れるような独白からはじまり、舞台がヴェトナムにうつり事件へと関わっていく。

ヴェネチアの巻のときも思ったけど篠田真由美ってその土地の空気や人との関わりってのをうまいこと描いてくるなぁ。

建築探偵も残り4冊。
京介の謎が解かれる日も近い、のか?w

【ミステリ】Ave Maria

『アヴェマリア』
篠田真由美
講談社ノベルス
sinoda-avemaria.jpg


あらすじ
薬師寺事件(原罪の庭)から14年。
時効目前に薬師寺事件の唯一の生存者である蒼の元へ手紙が届く。
そこには「REMENBER」とだけ書かれていた。

蒼が主人公の建築探偵番外編。
本編8巻『月食の窓』と9巻『綺羅の柩』の間の話。
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感想とか

蒼がなぜ年齢よりもはるかに下に思えてしまうのか。
蒼に影を落としている薬師寺事件というトラウマを乗り越えていく話。
こうやって少年は成長していくわけか。

京介や蒼の友人の翳たちに囲まれて愛情を受けてきた蒼は受けてきたわけだけど、その愛情の深さが改めて実感できるなぁ。
こういう人たちがいたから今の蒼がいるわけで。



男性の読者の目から見ると蒼の京介を見る視線は親(代わり)への愛情というよりは恋愛感情に見えてしまうし、翳の蒼に対する心情っていうのは親友を通り越して恋でもしてるかのように見えてしまうのはどうなんだろう。

angels-天使たちの長い夜

angels
天使たちの長い夜

篠田真由美
講談社ノベルス
sinoda-angels.jpg


あらすじ

夏休み、人気がない校内で死体が発見された。
学校にいた人物にしかできない犯行であることは間違いない。
高校生たちは自分たちで犯人探しという名のゲームを始める。


感想とか

建築探偵桜井京介の事件簿の番外篇。
建築探偵の登場人物の一人『蒼』は出てきているが完全に登場人物の中の一人である。

推理ゲームどうこうよりも一人一人の視点から語られる登場人物の心情を抉っていくようなストーリィがもう秀逸。

タイトルに騙されてはいけません
いや、むしろ騙されたほうがおもしろいと思う(笑

センティメンタル・ブルー

Sentimental Blue

篠田真由美
講談社ノベルス
sinoda-senti.jpg


あらすじなど

建築探偵桜井京介の事件簿の登場人物の一人「蒼」が11~20歳の間に出会った4つの事件。

ネットで出会った彼女が誰にも言えない秘密とは?
―『ダイイングメッセージ<Y>』

ダイイングメッセージの事件から3年後。事件はまだ終わってはいなかった…
―『センティメンタル・ブルー』


感想とか
短編集の中の後半の2編『ダイイングメッセージ』と『センティメンタル・ブルー』がえらくおもしろかった…。
ネットで知り合った彼女は演劇をしており彼女が主演の「鏡の国のアリス」を見ることになった。
そこで語られる『鏡の中』と『こちら側』の世界。
鏡の存在自体が今まさに問題になっていることの一つであるトランスセクシャルを表してたとは。
それに関して深く考えさせられた気がする。
プロフィール

∀ki(あき)

  • Author:∀ki(あき)
  • 自由に生きてます。
    色々読んだり見たりしてます。

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