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【小説】神はいつ問われるのか?

メフィスト賞→森博嗣
11 /30 2019
神はいつ問われるのか?
When Will God be Questioned?

森博嗣
講談社タイガ

安定と安全が持続する、定常的な世界だ。それが、大勢の望みでもある。
本当に大勢が望んでいるのだろうか?
そこは、わからない。

神はいつ問われるのか?』本文より

WWシリーズ2作目『神はいつ問われるのか?』。

バーチャルとリアル。
もはやバーチャルが普通というか生活そのものという者もいる世界においての「バーチャル」とは。
そこにある自己とはなんぞやという。
ここを問うてきたか。
こうなってくるとほんとリアルとはなんなのかと思えてくるな。
そしてそれもそう遠い世界ではないのかもしれない。

【本】面白いとは何か?面白く生きるには?

メフィスト賞→森博嗣
10 /27 2019
面白いとは何か?面白く生きるには?
森博嗣
ワニブックスPLUS新書
面白いとは何か? 面白く生きるには? (ワニブックスPLUS新書)
森 博嗣
ワニブックス
売り上げランキング: 1,006

「面白さ」を探すことを忘れないように

面白いとは何か?面白く生きるには?』本文より

森博嗣の『面白いとは何か?面白く生きるには?』。

面白いとは、面白さとは多方面から考え、自分にとって面白いものとはなんだろうと問いかけてくる。
これまでの新書や年末の文庫でもそうだけど、誰からも強制されるでもなく、自分の好きなように好きなことをする、打ち込む。
なぜならそれこそが「面白いから」そのものだよなと再実感。
それが誰かと何かをするわけでもなく、自分で、自分だけがする・考えながらするって、それは孤高な行為であることって確かに、うん、それは楽しいよな。

【本】MORI Magazine 2

メフィスト賞→森博嗣
09 /28 2019
MORI Magazine 2
森博嗣
カバーイラスト コジマケン
だいわ文庫
MORI Magazine 2 (だいわ文庫)
森 博嗣
大和書房
売り上げランキング: 139,225

文章とは狙って書けるものなのか、というと、そうですね、狙ってなかったら書けないものだとは思います。ただ、狙ったからといって成功する確率は低いとも思います。

『MORI Magazine 2』本文より

『MORI Magazine』2冊目。

ショートショートあり、写真あり、対談あり、質問コーナーあり。
ひとり編集、ひとり執筆ならではの豪華さ。
1冊目よりももっと雑誌らしさがあるな。

【本】ミニチュア庭園鉄道3 欠伸軽便鉄道弁天ヶ丘線の野望

メフィスト賞→森博嗣
09 /14 2019
ミニチュア庭園鉄道3 欠伸軽便鉄道弁天ヶ丘線の野望
森博嗣
中公新書ラクレ

最もクリティカルな問題は、時間だ。これはまちがいない。その他のすべての問題は解決できるだろう。

ミニチュア庭園鉄道3 欠伸軽便鉄道弁天ヶ丘線の野望』本文より

ミニチュア庭園鉄道』3冊目。完結巻。

庭園が次々にできてる!?
そしてその庭園で電車たちが映える。
そのための庭園だもんな。
電車と線路と保線だけじゃなく、どこを走るか、走らせるのか、っていうのも大きな野望そのもの。
好きなことを好きにやる。時間を作ってやる。だから楽しい。
その楽しさ、3冊に渡ってこれでもかと伝わってきた。

うーむ。もしかしたら森博嗣の著作の中でももっとも面白いシリーズじゃないだろうか。

【コミック】赤目姫の潮解

メフィスト賞→森博嗣
08 /22 2019
赤目姫の潮解
LADY SCARLET EYES AND HER DELIQUESCIENCE

スズキユカ
原作 森博嗣
月刊バーズ連載
全1巻
赤目姫の潮解 (バーズコミックス スペシャル)
森 博嗣 スズキ ユカ
幻冬舎コミックス (2018-03-24)
売り上げランキング: 125,171

なれるものにはなれます。
生きていてねミチル

赤目姫の潮解』本文より

女王シリーズ3作目コミカライズ『赤目姫の潮解』。
1~2作目に続き、3作目もコミカライズしてくれたありがたや。

のちのWシリーズ、WWシリーズにも繋がる人間と機械の間。
高度に発達した機械は、また人間を人工的にいじることで生きながらえていく人間は。
果たしてどちらを、もしくはどちらもを「生きている」とするのか、その違いはなんなのか。

それをここまで幻想的に描いてしまうのか。
難解なあの原作をここまでの画力とデザイン力で描き切ってしまった。

これはもう一度原作を読まねば、そしてこのコミックを再度読まなければ。
それぞれを読み解くことでもっともっと深いところまでこの本を理解できる気がする。
たった1度だけ読むにはもったいない。

【本】ミニチュア庭園鉄道2 欠伸軽便鉄道弁天ヶ丘線の大躍進

メフィスト賞→森博嗣
08 /11 2019
ミニチュア庭園鉄道2 欠伸軽便鉄道弁天ヶ丘線の大躍進
森博嗣
中公新書ラクレ

一言でいえば、それは「真剣に遊ぶ」ことが。そして、二つめに大切なことは、「自分が満足する」ことである。

ミニチュア庭園鉄道2 欠伸軽便鉄道弁天ヶ丘線の大躍進』本文より

『ミニチュア庭園鉄道』2冊目。

本気で鉄道を遊ぶ、作る、整備する。
これが大人の遊びか!?と痛感させられる。

大人だからこその本気の力、好きなことは好きにやっていかないと。
家族の理解とか、お金とか。ああ、そうだよな。自分でその環境を作り上げてからこその面白さ。
そして孤独に遊ぶことの最高の贅沢っていうのを再実感させられる1冊。

1冊目と同じ内容だけれども、夢が膨らむかのごとく次々に整備していってひとつの庭園鉄道として個性を出していく様も非常に楽しい。
いつまでも終わらない、終わらないけれども、少しずつ納得のいくものができる様って読んでいて、詳しくはわからなくとも楽しいものである。

【小説】それでもデミアンは一人なのか?

メフィスト賞→森博嗣
07 /28 2019
それでもデミアンは一人なのか?
Still Does Demian Have Only One Brain?

森博嗣
講談社タイガ

「一つは、人類では駄目なのか、何が不足なのか、という店。もう一つは、成長することに、どのような価値を期待しているのか、です」

それでもデミアンは一人なのか?』本文より

WWシリーズ1作目『それでもデミアンは一人なのか?』。

Wシリーズのもっと向こう側。

人間と機械の行く末とはいかなるものなのか。
人類としての未来、人類はどのようなところに行きつこうとしているのか。
機械の進化が何をもたらすのか。

知の在り様、そして知が何をもたらすのかを見せてくれている。
ああ、Wのもっと先だわ、これは。

遠くまで来たなぁ。

【ミステリ】χの悲劇

メフィスト賞→森博嗣
06 /29 2019
χの悲劇
THE TRAGEDY OF χ

森博嗣
講談社文庫
χの悲劇 The Tragedy of χ (講談社文庫)
森 博嗣
講談社 (2019-05-15)
売り上げランキング: 3,144

彼女の躰は既に消えている。質量のない高速の信号だけの世界が、深く広く静かに彼女の前に展開する。目まぐるしく入れ替わる記号、図形、色、パターン。息を止めて、それらの変化を感じ、読み取り、操る。
「そう。ここが私の世界だ」
誰にも聞こえない独り言を呟いていた。

χの悲劇』本文より

森博嗣のⅩシリーズ10作目『χの悲劇』。
文庫版で再読。

「すべてがFになる」などで活躍した島田文子を主人公に据え、香港のトラム内での殺人事件と、真賀田四季の幻影を追う。
事件があって、謎がある。
そしてシリーズの四季は何をなそうとしていたのか、どうなろうとしていたのか。
その片鱗らしきものがシリーズ通して少しずつ語られていくのだけれども、それが本作では顕著な気がする。
他シリーズとも交差し、Wシリーズも完結した今だからこその後期三部作の1作とされた今作は「躰」の意味というものについてが特に考えさせられる。
思えば「すべてがFになる」でも当時ですでにVRという世界をSFのように見せてくれたが、その十年二十年の後に書かれた今作、もっともっとその先を見せてくれてる。
そう思う。そしてそれがどう結末で顕れてくるのか、非常に楽しみ。

【本】道なき未知

メフィスト賞→森博嗣
06 /16 2019
道なき未知
Uncharted Unknown

森博嗣
ワニ文庫
道なき未知 (ワニ文庫)
森 博嗣
ベストセラーズ
売り上げランキング: 5,025

誰もやってなかったことを発想して実行したのだ。これなんかが、道のないところへ踏み出したフロンティア精神といえる。

道なき未知』本文より

森博嗣の『道なき未知』。

雑誌連載分とWEB連載分、書下ろし分で1冊の本に。
6年分のエッセイで1冊ということで、ひとつひとつのエッセイの質が濃い。

ここ5年くらいのエッセイシリーズが1年に1冊のものが多いから、こういう数年がかりのものだと作者の考えの変遷もあるようで。
しかもそれぞれのエッセイで語られたものもあり、それぞれ「悲観」であったり「ジャイロモノレール」などのエッセンスが1冊の本になっていたりしてると感慨深かったりもする。

【ミステリ】奥様はネットワーカ

メフィスト賞→森博嗣
06 /02 2019
奥様はネットワーカ
Wife at Network

森博嗣
イラスト コジマケン
メディアファクトリー
奥様はネットワーカ (ダ・ヴィンチブックス)
KADOKAWA / メディアファクトリー (2014-02-27)
売り上げランキング: 52,398

生きている、と、
死んでいる、の、
その間にある場所。
そこが居場所?

奥様はネットワーカ』本文より

森博嗣の『奥様はネットワーカ』。
文庫版で再読。

コジマケン氏のイラストとの親和性がものすごく高いな。
そして文庫版もこれほどまでふんだんにカラーのイラストを使用してくれているとは。
世界観がより一層入ってきやすい。

殺人事件にたいしての様々な一人称からの追う。
そして彼らの一人称がものすごく自分主観(当たり前だ、一人称なんだし)で、事件にあんまり、そもそもそれぞれに興味があまりないときたもんだ。
だからこその事件の追っかけ方が独特。
それがとてもいい。

【本】ミニチュア庭園鉄道 欠伸軽便鉄道弁天ヶ丘線の昼下がり

メフィスト賞→森博嗣
05 /05 2019
ミニチュア庭園鉄道 欠伸軽便鉄道弁天ヶ丘線の昼下がり
森博嗣
中公新書ラクレ

しかし、この趣味を続けてきて、ちょっと将来のことを考えている人、あるいは、人生に何らかの楽しみを探そうとしている人、もっというなら、鉄道模型など全然興味がない人にも、影響を与える要素を有していると考えている。

ミニチュア庭園鉄道 欠伸軽便鉄道弁天ヶ丘線の昼下がり』本文より

ミニチュア庭園鉄道』1冊目。

森博嗣の新書もだいぶ読んできたけど、これか『ジャイロモノレール』がもっとも楽しいかと思う。
どう考えて、どう鉄道をもっと楽しむか。楽しむために何をするか。
ものを創造する楽しさがものすごく伝わってくる1冊だった。

それにしてもフルカラーで新書で、この模型趣味の内容…
普通はこれこそ単行本で大きい写真でとか雑誌サイズでとかでやりそうなのをあえて新書というのも面白い。
どの読者層に向けてというのが、明らかに鉄道模型を趣味の人に向けてというものなのに、それ以外の人をあえて狙った感あっていい。

【本】大学の話をしましょうか 最高学府のデバイスとポテンシャル

メフィスト賞→森博嗣
04 /13 2019
大学の話をしましょうか 最高学府のデバイスとポテンシャル
森博嗣
中公新書ラクレ

学問とは、つまりは楽しむもの。探求するというのは、ものを食べるとか、寝るとかと同じように、ようするに欲求を満たす行為です。非常にマイナで、限られた人たちしか楽しんでいません。でも、脈々と続いていることなのです。いつの世にも、どの地方にも、学問はあったのです。それだけ、楽しいという証拠ですよ。

大学の話をしましょうか 最高学府のデバイスとポテンシャル』本文より

森博嗣の『大学の話をしましょうか』。

新書らしい新書。
しかも森博嗣がまだ専業の作家になる前の本。
さすがに賞味期限切れな感じのする当時の大学の話もたくさんあるけれども、学問に対する見方や楽しむものというスタンスは、ほんとずっとそうありたい。
学問に関わる、最先端に居続けるという状態でない限り忘れがちになるもんなぁ。

【本】悲観する力

メフィスト賞→森博嗣
03 /31 2019
悲観する力
森博嗣
幻冬舎新書
悲観する力 (幻冬舎新書)
森 博嗣
幻冬舎 (2019-01-30)
売り上げランキング: 2,466

絶対に失敗しないと言いきれることが、自信ではない。
やれることは全部やったと言いきれることが、自信である。

悲観する力』本文より

森博嗣の『悲観する力』。

自分がいかに楽観なのかを思い知らされ、悲観するという、悲観だからこそのなんでもやっておく、備えることをいかに頭の片隅に置いておくか。
その重要さを痛感させられるな…

【本】月夜のサラサーテ

メフィスト賞→森博嗣
01 /27 2019
月夜のサラサーテ
The cream of the notes 7

森博嗣
講談社文庫
月夜のサラサーテ The cream of the notes 7 (講談社文庫)
森 博嗣
講談社 (2018-12-14)
売り上げランキング: 3,534

自分を悲観している人のなかには、実は状況を楽観している人がいる。

月夜のサラサーテ』本文より

クリームシリーズ7冊目『月夜のサラサーテ』。
7年目。
今年もこの季節がやってきた。
2018年の新書を振り返る項目がありつつ、悲観という2019年の新書の内容にあたるのかな、って内容もあったり。

年越し、年始の季節だなぁという季節感すら感じるシリーズになってきたな。

【小説】イデアの影

メフィスト賞→森博嗣
01 /05 2019
イデアの影
The Shadow of Ideas

森博嗣
中公文庫
イデアの影-The shadow of Ideas (中公文庫)
森 博嗣
中央公論新社 (2018-11-21)
売り上げランキング: 2,475

何度も死にたいと思った。
もうこれ以上生きていたくないと思った。
それは、どうしてだったのか。
今ではもうわからない。そして、そのときだって、きっとわからなかった。

イデアの影』本文より

森博嗣の『イデアの影』。
谷崎潤一郎没後50周年記念作品のひとつとのこと。

これは、現実という非常に儚い世界の中における非常に近い存在としての生と死。
いや、死のための生という旅を描いた作品とでもいうのだろうか。
誰にとっても特別でもない死を身近に見ながら、見させながら、今の生を想う・考えるとはどういうことなのか。
それを考えさせられる。
死とは死ぬとは、か。まさに「Idea」という「思想」と対峙させられるかのような。

【コミック】四季 THE FOUR SEASONS

メフィスト賞→森博嗣
01 /01 2019
四季 THE FOUR SEASONS
原作:森博嗣
漫画:猫目トーチカ
ITAN連載
全1巻
四季 (ITANコミックス)
講談社 (2015-11-06)
売り上げランキング: 47,624

ずっと前から知ってるやり取り
ずっと 先のことも 見える

四季』本文より

四季』のコミカライズ。

原作の再構成で四季が両親を殺すまで。
天才ゆえの孤独と、もう一つの人格との友情、嬉しさを見いだした恋。
人とまったく違う天才であるがゆえの少女らしくない感と、普通の女の子らしさが同居しているアンバランスさの危うさがいいなぁ。

【小説】人間のように泣いたのか?

メフィスト賞→森博嗣
12 /16 2018
人間のように泣いたのか?
Did She Cry Humanly?

森博嗣
講談社タイガ
人間のように泣いたのか? Did She Cry Humanly? (講談社タイガ)
森 博嗣
講談社
売り上げランキング: 929

「人類と人工知能の未来が、私は心配です」僕は言う。
「私は、料理が冷めないか……」マガタは、まだ微笑んでいる。「そちらの方が心配ですわ」

人間のように泣いたのか?』本文より


Wシリーズ完結巻『人間のように泣いたのか?

ようやく、やっと、か。
真賀田四季の真相が見えた気がする。
すべてがFになるのもっと先、ミチルとロイディの話よりももっと未来。
そんなWシリーズにおいても関わってきた真賀田四季。
彼女の作ろうとしている世界はなんなのか。
どう見せてくれるのか。
それを垣間見せてくれた、想像させてくれた気がする。

ああ、楽しかった。
あとはGシリーズの完結巻で何が見られるのか、かな。

【本】ジャイロモノレール

メフィスト賞→森博嗣
12 /02 2018
ジャイロモノレール
森博嗣
幻冬舎新書
ジャイロモノレール (幻冬舎新書)
森 博嗣
幻冬舎 (2018-09-27)
売り上げランキング: 1,896

しかし、理屈というのは「やる気」や「信念」よりも強固だ。理屈が正しいものは、必ず実現するはず、と考えるのが、すなわち「科学」である。

ジャイロモノレール』本文より


森博嗣の『ジャイロモノレール』。
何か作りたい、考えたい欲がふつふつと沸いてくる本。
ジャイロモノレールの研究であり、考察と実験の繰り返し、その面白さが伝わってくる。
誰もやっていないことであり、技術の一つの先端部分を考えることの楽しさがここにあった。
そう、いわゆる研究の楽しさそのものだよなぁ、と。

【ミステリ】そして二人だけになった

メフィスト賞→森博嗣
11 /18 2018
そして二人だけになった
Until Death Do Us Part

森博嗣
講談社文庫
そして二人だけになった Until Death Do Us Part (講談社文庫)
森 博嗣
講談社 (2018-09-14)
売り上げランキング: 16,560

「もう、貴方しか、私にはいない。ずっと、永遠に、二人きりですね」
「どちらかが死ぬまではね……」

そして二人だけになった』本文より


講談社文庫版『そして二人だけになった』。
新潮文庫版から約15年。
懐かしさと、どうせならできる限り講談社文庫版で森博嗣の本を並べたいがために買ってみた。

15年前とはまるで違う印象。
この「ふたり」の会話と真相への流れが好みだったんだけど、今読み返すと往年のミステリらしくひとりひとりいなくなる。
それゆえの疑心暗鬼、生まれる友情や愛情が非常に繊細。
なによりも今でこそだけど、英語タイトルありきで、その次の日本語タイトルと思って読むので「死がふたりを分かつまで」というタイトルから考えるとまた違った印象が見えてくる。
死が訪れるよりも前、ふたりになってからの展開が非常に濃密。
ここにトリックからミスリードからすべてが仕込まれてるといっても過言じゃない濃密さ。
あとは章のタイトルをアインシュタインからとるのもいい盛り込み方だよなぁ。

【ミステリ】女王の百年密室

メフィスト賞→森博嗣
11 /03 2018
女王の百年密室
GOD SAVE THE QUEEN

森博嗣
講談社文庫
女王の百年密室 GOD SAVE THE QUEEN (講談社文庫)
森 博嗣
講談社 (2017-01-13)
売り上げランキング: 223,854

「生きていますか?」女王はにっこりと首を傾げる。「あなたは、生きているの?」
彼女は座り直し、僕に近づいた。

女王の百年密室』本文より


女王の百年密室講談社文庫版で再読。
3冊目で百年シリーズが完結し、もう一度再読する機会がいまがちょうどいいと思って読み返した。

何度読んでも毎回違うところに関心が向く。
活きているというのはどういう状態なのか。
人が人として生きる上で、倫理とはどう形成されるのか。犯罪がない世界とはどういうことか。
死ぬ概念がない世界とは、と。
こうなるかもしれないという問いかけと、それはもはや人間的でないと直感的に感じることで、じゃあこの未来らしきところで生きている人たちは果たして生きていると言えるのか。
また逆に彼女らから見た時に我々は生きているように見えているのか。

この価値観の対比が大きく問題となっていく事件が非常に魅力あふれる物語だ。

∀ki(あき)

自由に生きてます。
色々読んだり見たりしてます。

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