【ミステリ】伽藍堂の殺人

伽藍堂の殺人
Banach-Tarski. Paradox

周木律
講談社ノベルス
伽藍堂の殺人 ~Banach-Tarski Paradox~ (講談社ノベルス)
周木 律
講談社
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「人は常に問う自由を持っている。ただ、常に答えを得られるとは限らない」

伽藍堂の殺人』本文より

堂シリーズ4作目『伽藍堂の殺人』。

今回はパナッハタルスキのパラドクスを主題に置いたミステリ。
今回も見事にこの定理と殺人事件、そして館ものとしての機能がすべてが活きてきた。
館ものはこうでなくちゃ。
そして堂シリーズは数学とどう絡めていくのかがほんと巧いし、面白い。

さて今回気になるキャラが出てきたわけだけれども、これは次作以降にどうかかわるのか期待していいということかな。

tag : 伽藍堂の殺人 周木律 講談社ノベルス

【ミステリ】パリ警察1768

パリ警察1768
真梨幸子
徳間文庫
パリ警察1768 (徳間文庫)
真梨幸子
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いや、違う。人間だからこそ、そういうことができるのだ。

パリ警察1768』本文より

真梨幸子の『パリ警察1768』。
いつものイヤミスというわけではなく、フランスパリの時代もの。
さてさてどんなものかと思ったら、おそろしくパリの暗黒時代というか、時代ものとしてもしっかり成り立たせながら人間の悪そのものを見た気がした。
気が重い…

胎盤の落とし物というなんだよそれというはじまりから、娼婦の惨殺死体の発見からあんなものに発展させるとは。
一体誰が悪かったのか。
時代なのか文化なのか。
それとも人間という存在そのものがそうさせたのか。

すごいもの読んだ。

tag : パリ警察1768 真梨幸子 徳間文庫

【ミステリ】清らかな煉獄 霊媒探偵アーネスト

清らかな煉獄 霊媒探偵アーネスト
風森章羽
カバーイラスト:雪広うたこ
講談社ノベルス
清らかな煉獄 霊媒探偵アーネスト (講談社ノベルス)
風森 章羽
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「『生きたい』と言ってる。このまま死にたくないってね」

『清らかな煉獄 霊媒探偵アーネスト』本文より

霊媒探偵アーネスト』2冊目「清らかな煉獄」。

前作同様「霊媒」をどう使うか。
死んでからはじまるのはミステリとして普通としても、誰がどうやってというよりも、動機に重きを置いていく物語の展開がやっぱり独特でぐっとくるところでもあるな。
死んだ者の声を使うからこその渾身の解決編にもなるわけだし。
死者は語るとはこのことだよなぁ。
その死者をどんどん掘り下げるからこその面白さを満喫。

tag : 霊媒探偵アーネスト 風森章羽 雪広うたこ 講談社ノベルス

【ミステリ】先生、大事なものが盗まれました

先生、大事なものが盗まれました
北山猛邦
表紙イラスト uki
講談社タイガ
先生、大事なものが盗まれました (講談社タイガ)
北山 猛邦
講談社
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「じゃあ何が盗まれたの?」
「それが謎なんだ」

先生、大事なものが盗まれました』本文より

北山猛邦の『先生、大事なものが盗まれました』。

何を盗まれたかを推理するというミステリ。
怪盗と探偵のそれぞれの学生と、盗まれたときに盗まれたことがわかる学生。
その三つの学校があるからこそ起こる怪盗と彼らを追いつめる探偵たち。
それどんなJDCだよ(笑

三つ巴の戦いというか、推理合戦というか、怪盗と探偵の真っ向勝負を学生同士でやるというのはやっぱ面白い。

tag : 先生、大事なものが盗まれました 北山猛邦 uki 講談社タイガ

【ミステリ】 五覚堂の殺人

五覚堂の殺人
Burning Ship

周木律
講談社ノベルス
五覚堂の殺人 ~Burning Ship~ (講談社ノベルス)
周木 律
講談社
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「二律背反。天使と悪魔です」
「無限に連なる光と闇か」
「ええ。有限に封じ込めらた」
「…………」

五覚堂の殺人』本文より

堂シリーズ3作目『五覚堂の殺人』。

またずいぶんと凝った館ものに仕上げてきたな。
これでもかと図面と図版がちりばめられ、さぁどうだとばかりにシンメトリックに彩られた作品。
ここまでやってのけてくれるとこの数学の面白さと美学が楽しくなってくる。
もうなんというか、美しさが見えてきた時の面白さってのが詰まってる巻だよな。

そこに至るまでがいわゆる遺産相続と、そこから出てはいけない系の館もののありきたりな導入部でしたのに。
導入部過ぎるとシリーズがまさにはじまったな、と。

tag : 五覚堂の殺人 周木律 講談社ノベルス

【小説】島はぼくらと

島はぼくらと
辻村深月
講談社文庫
島はぼくらと (講談社文庫)
辻村 深月
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私はここで、生きていく。

島はぼくらと』本文より

辻村深月の『島はぼくらと』。

離島に生きる4人の学生たち。
離島というだけでなんかこう都会から離れたところゆえの風習にしばられたりだとか、抜け出せない感とか、けだるい感じが多そうなイメージがあるけれども、辻村深月はまったく逆をいった。
こんなにも希望も青春もある島に仕上げた。
淡い恋心も未来への希望も、島の人達の暖かい交流も

tag : 島はぼくらと 辻村深月 講談社文庫

【FT】図書館の魔女 第四巻

図書館の魔女 第四巻
高田大介
講談社文庫
図書館の魔女 第四巻 (講談社文庫)
高田 大介
講談社 (2016-05-13)
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キリヒトはもう一度図書館を振り向く。
あの塔の回廊のどこかで、図書館の魔女がキリヒトを待っている。

図書館の魔女 第四巻』本文より

図書館の魔女』第四巻。
最終巻。

長い長い物語のラスト。
これでデビュー作というんだから。
一体誰がどこの誰とも知らぬ人のこんだけ分厚い本を買うのか。
だから確かに単行本は買わなかった。
でもやっぱり気になったから文庫で四冊。しっかり読んだ。

すごかった。
言葉の力を思い知った。
ラストに込められた図書館の魔女マツリカがキリヒトに宛てた「言葉」の強さと、その冴えわたる言葉の羅列の美しさに圧倒された。

tag : 図書館の魔女 高田大介 講談社文庫

【FT】図書館の魔女 第三巻

図書館の魔女 第三巻
高田大介
講談社文庫
図書館の魔女 第三巻 (講談社文庫)
高田 大介
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なるほど言葉の表面を撫でただけでは「書物の価値」は量れまい。しかし使われている言葉を子細に見てみれば、読む価値があるのか否かは既におのずと現れると言っているんだ。

図書館の魔女 第三巻』本文より

図書館の魔女』第三巻。
農業や工業、果ては外交まで繰り広げてきよった。
そしてそのすべてがマツリカの言葉を中心にすべてを描き出している。
なんという壮大さだ。
言葉はここまで語ることができるものだったのか、と。

いや、ほんと読んでて単純に楽しすぎる。

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【FT】図書館の魔女 第二巻

図書館の魔女 第二巻
高田大介
講談社文庫
図書館の魔女 第二巻 (講談社文庫)
高田 大介
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「高い塔の魔女の傍に控え役に立つように。爾後、主のすべての言いつけに従い、すべての言いつけをお前の果たすべきことと心得よ。そしてあたうならば主の声となるように」、そうだったな。

図書館の魔女 第二巻』本文より

図書館の魔女』2巻目。
前巻で世界感がわかり、キリヒトの宿命が示される。
いよいよボーイ・ミーツ・ガールの冒険がはじまった。
このわくわく感とドキドキ感を兼ね備えながら、知識という知識を総動員し、そしてこの世界をどんどん掘り下げていく。
思わず2冊目もさっと読み終わるくらいの次を読ませろというページターナーでもある本そのものだな…

tag : 図書館の魔女 高田大介 講談社文庫

【FT】図書館の魔女 第一巻

図書館の魔女 第一巻
高田大介
講談社文庫
図書館の魔女 第一巻 (講談社文庫)
高田 大介
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片ひざを突いたまま頭をたれて足元の床を見つめて指示を待った。誰に聞かなくともわかることだ。
いま目の前に座っているのは、図書館の魔女

図書館の魔女 第一巻』本文より

図書館の魔女』第一巻。
すごい世界感の物語が出てきたものだ。
いくらメフィスト賞が自由な賞とはいえ、壮大なファンタジー、いや、セカイ系か。
どれでもいい。
もはやこの世界を描き切ってくれることが嬉しい。ファンタジーはこうやって読む側の想像力をこれでもかとかきたててくれなきゃ。
しかも知の結晶である図書館の最も知識を深めた魔女と少年との物語。知の部分も読んでいて楽しいに尽きる。

tag : 図書館の魔女 高田大介 講談社文庫

【小説】蔵盗み 古道具屋皆塵堂

蔵盗み 古道具屋皆塵堂
輪渡颯介
講談社文庫
蔵盗み 古道具屋 皆塵堂 (講談社文庫)
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幽霊が見える見えないは、人付き合いには関わりがないらしい。つまり俺が言いたいのは、幽霊に遭ってもあまり気にするなってことだ

蔵盗み』本文より


古道具屋皆塵堂』3冊目。
人情幽霊ミステリもええ感じで3冊目に突入。

バイトで雇ってもらって店を把握して、そして蔵の中のめぼしいものをいただこうという泥棒のお話…
この悪いことを企む悪党がいつの間にやら幽霊話に翻弄され、あの独特な店の雰囲気に飲まれ、いつの間にやら主目的が入れ替わっていく様に思わずくすりと笑みがこぼれる。
幽霊ものも見せ方ありきでこうなるんだからやはり楽しいジャンルだ。

tag : 蔵盗み 古道具屋皆塵堂 輪渡颯介 講談社文庫

【ミステリ】猫又お双と消えた令嬢

猫又お双と消えた令嬢
周木律
角川文庫
猫又お双と消えた令嬢 (角川文庫)
周木 律
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身体の模様と同じ、白と灰と黒の三色模様の袖なしワンピース。肩口までの黒髪はつややかに輝き、毛先はピンと外側に跳ねている。
「人間にも変身できるんだ、あたし」
そう言って、少女の姿のお双は、無邪気に微笑んだ。

猫又お双と消えた令嬢』本文より

周木律が化け猫と同棲ものだと…
こんなん書ける作家さんだったんだ!?

奇術師ばりの人体消失ミステリもちゃんと面白味があったのだが、この隠居したようなどっしり感ある学生さんの相棒となる化け猫少女のかわいさよ。

tag : 猫又お双と消えた令嬢 周木律 角川文庫

【小説】猫除け 古道具屋皆塵堂

猫除け 古道具屋皆塵堂
輪渡颯介
講談社文庫
猫除け 古道具屋 皆塵堂 (講談社文庫)
輪渡 颯介
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「ええと、つまり伊平次さんは、丑の刻参りをしている最中の私に、丑の刻参り途中で人に見られてはいけないのだぞと教えに来た」
「なかなか上手い考えだろう」

『猫除け』本文より

古道具屋皆塵堂シリーズ2冊目『猫除け』。

冒頭のいろいろな不幸から丑の刻参りをやろうとがんばったものの失敗する姿にくすっと笑い、古道具屋で働くようになってから以降、実に様々な呪いの曰くつきアイテムと触れ合ううちに、人を怨んでいたのがだんだん浄化されていくようなさまにほっこり。

あれ、怪談だっけ人情ものだっけと実に謎な本だけど読んでて楽しい本である。

tag : 古道具屋皆塵堂 輪渡颯介 講談社文庫

【ミステリ】虹の歯ブラシ

虹の歯ブラシ 上木らいち発散
早坂吝
講談社ノベルス
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信じるか信じないかじゃない。面白いか面白くないかだ。

虹の歯ブラシ』本文より

早坂吝の2作目『虹の歯ブラシ』。
前作の○○○~殺人事件もすごかったが、今回もすごかった。

エロかった。すごかった。ほんとすごかった。
なにこの作者。
ミステリに挑戦しているのかなんなのか。
とてつもなく、いくつもの謎と答えの提示、それに短編としても連作短編としても秀逸すぎる。
もちろんこのラストの数十ページの回答編が嫌いな人もいるだろうけど、それ以前にものすごく楽しめたので、このラストはありだなと、次はもっとすごいのを見せてくれるんじゃないかと期待してしまう。

tag : 虹の歯ブラシ 早坂吝 講談社ノベルス

【ミステリ】あの女

あの女
真梨幸子
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真梨 幸子
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恨みが、わたしを救うの?
恨みなら、もうすでにわたしの体に充満している。すでにわたしの中は恨みだらけだ。きっと、生まれたその瞬間から、わたしは恨みまみれだ。それが辛くて仕方なかったけれど、でも、この恨みがわたしを生かしているのね。
なら、わたしは、もっともっと恨む。

あの女』本文より

真梨幸子の『あの女』。

あああ。
真梨幸子といえばイヤミス。
そんなことはわかってた。
ひとつの瑕疵物件。
その歴史、すべてに関わる「あの女」。
何者にもなれなかった女たちが紡ぐ気持ち悪い負の連鎖。
それだけなら気持ち悪い女の情念ものなのだけれども、過去の伝説的な事件。男のあそこをちょん切った安部定の都市伝説めいた話が物語を急加速そして収束させていく。
なにこの完璧な構図は。
イヤミスをどんどんこの作者は新しい新天地へと引っ張りあげていくかのようだ。

tag : あの女 真梨幸子 幻冬舎文庫

【ミステリ】愛の徴 天国の方角

愛の徴 天国の方角
近本洋一
講談社ノベルス
愛の徴 -天国の方角 (講談社ノベルス)
近本 洋一
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指先でつまみ上げる。
小さいけど、ずっしり重い。
それは、黄金の蛇の指輪--だった。

愛の徴』本文より


第48回メフィスト賞受賞作『愛の徴』。
近未来と17世紀のフランスを結ぶ物語。

ふたつの時間の中での女性の心のロードムービーというだけでなく、歴史も巡り、ヴェルサイユという場所を巡り。
ファンタジーでもありミステリでもあり。
いやもうそれよりも読後感とか、読んだ後のノベルス版の表紙ににやにやというか。
本を読めるようになるきっかけの導入部から、すべてが動き出す指輪というアイテムを見つけるところにほくそえんだり。
そもそも物語というものを語る物語であることが楽しくてしょうがないとか。

語りたいほどのものが多くて、そしてなにより物語としての面白さが突き抜けてる感がある。

tag : 愛の徴 近本洋一 講談社ノベルス

【小説】水底フェスタ

水底フェスタ
辻村深月
文春文庫
水底フェスタ (文春文庫)
辻村 深月
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私は、この村に復讐するために帰ってきたの。

水底フェスタ』本文より

辻村深月の『水底フェスタ』。

村への復讐。
なんともおどろおどろしい響きなんだけれども、ここは現代の普通の過疎から立ち直りつつある村。
なんだ普通の村じゃないかと思っていたら、開けた村なんだけどしっかり閉じているところは閉じていて、その村に憤りを感じた人たちの復讐がとんでもない。

村の秘密と過去が暴かれていき、主人公の復讐なんてもはや小さいものに思えてくるような壮大な復讐というストーリーの形が見えてきたときにはびびった。
すんごい構成だ。

tag : 水底フェスタ 辻村深月 文春文庫

【小説】オーダーメイド殺人クラブ

オーダーメイド殺人クラブ
辻村深月
集英社文庫
オーダーメイド殺人クラブ (集英社文庫)
辻村 深月
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「私を、殺してくれない?」

オーダーメイド殺人クラブ』本文より

これはまたすごいものを書いてきたな。
青春もの、しかも鬱屈、屈折した感じに世界を斜めに見てしまった中二病といえばそれまでだけど、
総いう感じの少年少女の物語として最高じゃないか。

人を劇的に殺して少年Aとして語られる、人に記憶される存在になってみたい少年。
誰の記憶にも残るような死の一瞬を残したい少女。

彼らがどうやって殺して殺されて自分たちを伝説にするのか。
この画策の危うさ、そしてどうやって実行に移してしまうのかという緊張感がすごくよかった。

tag : オーダーメイド殺人クラブ 辻村深月 集英社文庫

【小説】サクラ咲く

サクラ咲く
辻村深月
光文社文庫
サクラ咲く (光文社文庫)
辻村 深月
光文社 (2014-03-12)
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「失敗が許せなくて、苦しんでるんだよ。自分一人でどうにかしようとして立ち直ろうと、一生懸命なんだ」

サクラ咲く』本文より


辻村深月の『サクラ咲く』。
進研ゼミで掲載された短編を収録。
まさに中学生向け。ジュブナイルというくくりはあまり好きではないけれども、小中学生に読ませたいような。
そんなあの頃の葛藤とか友情とか、そういうものが詰まりすぎててまさに青春そのもの。
青臭いけれども、輝いてる短編たちだったと思う。

tag : サクラ咲く 辻村深月 光文社文庫

【小説】神様は勝たせない

神様は勝たせない
白河三兎
ハヤカワ文庫JA
神様は勝たせない (ハヤカワ文庫JA)神様は勝たせない (ハヤカワ文庫JA)
(2014/03/20)
白河 三兎

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おまえたちは弱いから負けた。相手に気持ちで負けたんだ。
運が悪かった、とは思うな。運のせいにしたら本当の負け犬だ。

神様は勝たせない』本文より


白河三兎は変化球を次々に投げかけてくるな…
今度は中学サッカー。PK戦の圧倒的不利、確実に負けることが目前の時に語られる回想。

負けの美学はもちろんのこと、各選手の自分とサッカーに対する想い、勝ちたいと思う熱情。
こんなにも強い思いがこの一瞬に詰まっているのかと胸が熱くなる。

それだけならスポーツ小説なのだけれども、各選手をつないでいくことで描かれていくもっと壮大な人間関係。
中学サッカーの選手たちだけじゃなかった。もっともっと強い想いを知ることになる。

思わずこれこそが変化球のメフィスト賞出身の作家だよと思わず歓喜した。

tag : 神様は勝たせない 白河三兎 ハヤカワ文庫

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∀ki(あき)

  • Author:∀ki(あき)
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    色々読んだり見たりしてます。

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