【ミステリ】ハサミ男

ハサミ男
殊能将之
講談社文庫
ハサミ男 (講談社文庫)ハサミ男 (講談社文庫)
(2002/08)
殊能 将之

商品詳細を見る

「きみは今回の事件が本物のハサミ男の犯行ではないと知っている、この世でたったふたりの人間のうちのひとりなんだよ。きみが探さなければ、誰が探すのかね」
「たったふたりの人間? もうひとりは誰だ」
「真犯人さ」

ハサミ男』本文より

殊能将之のデビュー作でもあり第13回メフィスト賞受賞作。
しゅのたんの新作がなかなか読めないので3回目の再読。

何度読んでも端麗すぎる文章。
ウィットに富みまくった会話。

そもそも主人公が世間を騒がせている殺人鬼のハサミ男
それでいて脳内に友人がいるという人物。
暇があると自殺を試みて結局失敗。

そんな人物が自分の模様犯の殺害現場の第1発見者になってしまうという内容。
そして真犯人探しへ。

もうなんともどうしようもない人なのだが、この特殊性あふれる人だからこそどんどん引きこまれて謎にかく乱されていき、果てはとんでもないラストに向き合わされ「こういうことだったのかよ!?」と驚かされる。

再読してみると恐ろしいほどの伏線の張り方だし、まったく違ったものとして読めるのも魅力のひとつだよなぁ。

tag : ハサミ男 殊能将之 講談社文庫

【ミステリ】黒い仏

黒い仏
BLACK BUDDHA

殊能将之
講談社文庫
黒い仏 (講談社文庫)黒い仏 (講談社文庫)
(2004/01)
殊能 将之

商品詳細を見る

「石動戯作? 妙な名前だな。何者だね」
「名探偵だよ」
「名探偵だって?」
星慧が疑わしげに首をかしげたので、星慧はたしなめるように、
「本当に名探偵なんだ。なにしろ、ありもしないアリバイトリックを破ってみせたんだからな……。」

黒い仏』本文より

石動戯作シリーズの2作目『黒い仏』を再読。

あぁ。
前作の『美濃牛』では名探偵ぶりを発揮したのに(笑
このあたりから石動さんは実に迷走しはじめたように思う。
だから面白いんだけど。

やはりこのシリーズ、妙に深い知識が披露されまくる。
今回は特に洋楽だろう。
どれだけ石動は「コール・ポーター」がすきなんだよ。


さて。
これはミステリだ、ミステリじゃないと色々と喧々諤々の議論というか主張がなされている作品なわけだけれども、ぶっちゃけどうでもいいじゃないかと思う。

なにも謎があって、それを現実的に解決していく。
それだけがミステリじゃあないだろう。

この本を通してこの本の世界の謎という、それこそスケールのドデカイ謎を解決してしまうのだから。
そういう意味ではこれもミステリと言えるのではないかと思う(笑

再読というだけあって、そういう謎を知った上で読むとなんか以前と随分違って楽しめて読めた。
…やっぱり最初は「なんだよこれ orz これはないわ……」という感想を持っていたんで。

tag : 黒い仏 殊能将之 講談社文庫

【ミステリ】子どもの王様

子どもの王様 child king
殊能将之
ミステリーランド
子どもの王様 (ミステリーランド)子どもの王様 (ミステリーランド)
(2003/07/30)
殊能 将之

商品詳細を見る

大人になんか、なりたくない!
ショウタは心の中で叫ぶ。
いつまでも子どもでいたい。



かつて子どもだったあなたと少年少女のためのミステリーランド第1回配本。

今更ながらに読んでみた。
小中学生向けの本。
だけれども大人が読んでも楽しめるというコンセプト。
小野不由美の「くらのかみ」は読んだことあったけれども。

小野不由美もそうだけど殊能将之だもんなぁ。
ミステリーで子どもにも読めて。
そんな殊能将之の本であれば是非とも読んでみたい。

読んだ。
確かにそんな内容だった。

怖いなぁ。
20前半だけれどもものすごい怖い本だった。
大人の関係がものすごくホラー。
子どもを通してみているだけに。
作中に出てくるトレンディ戦隊モノよりよっぽどリアルだ。


さすが、美濃牛で無駄に豊富な知識を披露した殊能将之だ…
あの戦隊ものですらワーグナーの戯曲が原作かっ!

tag : ミステリーランド 殊能将之

【ミステリ】キマイラの新しい城

キマイラの新しい城 New Castle of Chimaira
殊能将之
講談社ノベルス
キマイラの新しい城 (講談社ノベルス)キマイラの新しい城 (講談社ノベルス)
(2004/08/06)
殊能 将之

商品詳細を見る

あらすじ

ヨーロッパの古城「シメール城」を移築し、その城をメインとしたテーマパークが作られた。
しかし、城を移築した際に亡霊も一緒に日本へと来てしまい、テーマパークの社長に取り憑いてしまう。
亡霊が成仏できないのは750年前にあった事件が解決されていないかららしい。
かくて名探偵石動戯作は捜査に乗り出すこととなった。

石動戯作シリーズ第5弾。




感想とか

ついに石動さんは亡霊にとり憑かれたという妄言ですら取り扱う探偵さんになり果てました。・゚・(ノД`)・゚・。

750年前に起きた事件と現実に起こった事件の謎、そして中世の人間が現代の日本に来たらどんな反応を示すのか、それに振り回される人間たちというギャップがなぜかうまいこと融合してしまってる。
なんか不思議。

序盤から何度か出てくる「天使は三段論法ができる」という議論があんな結末を呼ぶとは…

【ミステリ】鏡の中は日曜日(文庫版)

鏡の中は日曜日 / 樒/榁(しきみ/むろ)
殊能将之
講談社文庫
鏡の中は日曜日 (講談社文庫)鏡の中は日曜日 (講談社文庫)
(2005/06/15)
殊能 将之

商品詳細を見る

あらすじ
梵貝荘で起こった14年前の事件。
名探偵水城優臣によって一度は解決されたのだが、
自らの名刺に「名探偵」という肩書きを入れている
石動戯作という探偵に事件の再調査が依頼される。

文庫版は「鏡の中は日曜日」に加え、「樒/榁」も収録されている。
解説は第5回本格ミステリ大賞をとった法月綸太郎。

デビュー作であり第13回メフィスト賞の「ハサミ男」も映画化され
今年は殊能将之の年だ、と言わんばかりの活躍…をするのだろうか。
とは言え、1年に1作くらいしか出さないというのは分かっているので今年の新刊に期待。
多作な作家よりも、練りに練った本を出す作家の方が個人的には好き。

しかし、まさか「鏡の中は~」と「樒/榁」が合本になるとは予想していなかった。
確かに「樒/榁」から読んで「鏡の中~」に遡って読むと後悔すること必至なので
こういう形の方が自然なのかもしれない。

解説は、法月綸太郎でおなかいっぱいだし、
感想は?と聞かれて答えるとすれば「見どころは名探偵の共演」かな。
石動を「名探偵」と呼ぶべきかはなかなか迷うところだがw

次の文庫化このまま行くと「キマイラの新しい城」。
出るとしたら2年後。
待つのも嫌なので、そろそろ新書の方で買おうかなと計画中。
プロフィール

∀ki(あき)

  • Author:∀ki(あき)
  • 自由に生きてます。
    色々読んだり見たりしてます。

    リンクやトラックバックは自由にどうぞ。
FC2カウンター
検索フォーム
カテゴリ
その他カテゴリ
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

RSSフィード
リンク