【コミック】百鬼夜行抄 文庫版 17

百鬼夜行抄 文庫版 17
今市子
ネムキ連載
百鬼夜行抄 17 (朝日コミック文庫)
今 市子
朝日新聞出版 (2017-01-06)
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どんな美徳も絆も飢えの前には力を失う
最後の握り飯を奪い合って殺し合う

百鬼夜行抄 文庫版 17』本文より


今年もちゃんと文庫版が出たようでなにより。
「ふさわしい道具」にしても「アルマイトの箱」にしても人間が怖い話。
妖怪の絡みも人間の何らかの感情が大きく絡むけれども人間自体の怖さっていうのはやっぱりゾクっと
させられる。

妖ものとしては「鬼の相続人」が非常によい。
遺体の「取り替え」から付け狙われ、何をすれば妖が離れるのかというのを探し、
迫りくる恐怖というのもまたいい効果だ。
なのに怖いと思っていた妖と共に真実を探るあたりのユーモアもあるのがたまらなく楽しいものだ。

青嵐も少しずつ力を失いつつあるようだし、御法神としてではない形で律の元にいることからも
そろそろ何かが起きそうな不吉な予感を少しずつ出してくるようになってきている気がするな…

収録話:
・「ふさわしい道具」
・「我が家の神様」
・「アルマイトの箱」
・「鬼の相続人」
・「最後の一人」
・「満願成就の月」

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【コミック】百鬼夜行抄 文庫版 16

百鬼夜行抄 文庫版 16
今市子
ネムキ連載
百鬼夜行抄16 (朝日コミック文庫)
今 市子
朝日新聞出版 (2016-01-07)
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古い人形には十中八九死霊が入っておりますな
だからおじいちゃんは人形を身近に置かなかったんだよな?

百鬼夜行抄 文庫版 16』本文より

百鬼夜行抄』文庫16巻。

開さんが遺品整理屋やっとる。
しかもちゃんと見えちゃいけないものや執着のあるモノがちゃんといるってあたり、これはもしかしたらいい職についたんじゃ。
いままで無職だったし記憶が消えたり大変だっただけになー。

怖さも日本の伝統から存在する執着するがゆえに存在する妖怪。
妖怪との共存については怖くもなじみある「存在」がやっぱり秀逸。
綺麗で怖い。
やっぱりこれが百鬼夜行抄の面白さ。

収録話:
・「鬼達の忘れ物」
・「うしろの正面」
・「雛人形の無い家」
・「薬指の契約」
・「影絵姫」
・「告げ口屋達の囁き」
・「母なる器」

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【コミック】百鬼夜行抄 文庫版 15

百鬼夜行抄 文庫版 15
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百鬼夜行抄 15 (朝日コミック文庫)百鬼夜行抄 15 (朝日コミック文庫)
(2015/01/07)
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死人の食物を口にしてしまったのだから
もう私らの仲間ですよ

百鬼夜行抄 文庫 15』本文より

相も変わらず夜に読むには非常にいい怖さの話が多いな。

百鬼夜行抄』文庫15巻。
失踪した開さんをついに見つけて呼び戻した。
そして戻ってきたら戻ってきたで物件・家具系のいい怪談話ばっかりじゃないか(笑

それ以外にもやはり昔からの風習系はいい味だしてる。
死人の食べ物の話しかり、幼いころに見る人間じゃない者たちと遊ぶ話など。

こういう読む側も親から言われたことがある言葉と合致すると思わずはっとさせられる話は読み応えあるんだよな。
余計に感情移入して読めるし。
今はなくなりつつある日本の昔ながらのいろいろが思い起こされたりもして怖いながらも懐かしさも感じれる漫画になりつつある気がする。


収録話:
・「鬼の帰館」
・「一番背の高い木」
・「美貌の箪笥」
・「二つ穴」
・「忘れられた宴」
・「遊戯の季節」
・「迷宮の住人」
・「まつとしきかば」

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【コミック】百鬼夜行抄 文庫版 14

百鬼夜行抄 文庫版 14
今市子
ネムキ連載
百鬼夜行抄 14 (朝日コミック文庫)百鬼夜行抄 14 (朝日コミック文庫)
(2014/01/04)
今 市子

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はかない希望につけ込まれ
引き寄せられ
永遠に閉じ込められる

百鬼夜行抄 文庫版 14』本文より


百鬼夜行抄』文庫14巻目。
100話記念ということで単行本22冊分の巻末エッセイも収録。
どおりでだいぶいつもより太い文庫になったわけだ。

今回はずいぶんとぞわっとする怖い話ぞろい。
特に律と青嵐の関係が変わってしまっているからこそ、怪異とより深く近づくと律も非常に危ないという実に危うい状況がより怖く、そして人間と人間の関係に間に存在している「何か」の存在もより背筋を寒くさせてくれる。
こういう不思議で怖い話というのをここまで続けられるってすごいよなぁと思いながら巻末88ページ分のあとがきエッセイを読むと余計ににやにやできるのであった。


収録話
・「若水取り」
・「春の角」
・「亡者の書」
・「またいつか必ず」
・「森の番人」
・「招かなかった客」

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【コミック】百鬼夜行抄 文庫版 13

百鬼夜行抄 文庫版 13
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百鬼夜行抄 13 (ソノラマコミック文庫)百鬼夜行抄 13 (ソノラマコミック文庫)
(2012/10/05)
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…いや 無理だ!
でか過ぎる
僕の手には負えないよ

百鬼夜行抄 文庫版 13』本文より

怖い。
そして非常に不安になる話が多くなってきた。

青嵐が律を守護するという役目が解かれ、なにがあってもだいたい大丈夫という状態じゃなくなったがために、非常に不安定な状態で怪異と出会っていく話が多かったので、怖い怖い。
なにが怖いって、結末がしっかりオチまであるわけでもなく、想像させてくるような話が多くて夜に読むのに最適すぎる。

また開さんの不穏な動きもあり、彼の失踪も物語にいろいろ関わってきそうでそれも楽しみだ。

収録話:
・「石段の底」
・「赤将軍到来」
・「名前のない子供」
・「別室の客」
・「亀裂の家」
・「取りかえ子」
・「毒の皿」

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【コミック】百鬼夜行抄 文庫版 12

百鬼夜行抄 文庫版 12
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百鬼夜行抄12 (ソノラマコミック文庫)百鬼夜行抄12 (ソノラマコミック文庫)
(2011/10/07)
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記憶は不思議だ
はっきり映像で焼きついているのに左右が逆になっていたり
見ている方と見られている方が逆転していたり

百鬼夜行抄 文庫 12』本文より


百鬼夜行抄』文庫の12巻。
単行本の19巻の途中まで収録。

出るペース早くなったなぁ。
こんだけ早いと、しかも版元が若干変わってからもしっかり2冊出してくれたからもう大丈夫だろうと安心。

それにしても今巻は怖かった。
ホラーテイスト抜群なもの多かったし。

最初の『見知らぬ妹』の妹が誰なのか。
なぜ彼女は血濡れなのかとぞっとしながらのミステリテイストは見ものだったし、

ほんとにどこかにありそうな民話のような『三人法師』『嘘つき地蔵』の呪いからの逃れ方、呪い方はゾクリときた。

こういうホラーにしても、リアル感をもたせるためのバックグラウンドまでしっかり作ってると、読んでてすごく楽しい。

そして今回大きな転機となった青嵐の解放。
なんやかんやでいつも通りなのかもしれないけれども、この解放は今までの飯嶋家の行く末にも関わりそうでどうなるんだろうとわくわくします。


収録話:
・「見知らぬ妹」
・「三人法師」
・「一陽来復」
・「寒蛍」
・「嘘つき地蔵」

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【コミック】百鬼夜行抄 文庫版 11

百鬼夜行抄 文庫版 11
今市子
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百鬼夜行抄 11 (朝日コミック文庫) (ソノラマコミック文庫 い 65-15)百鬼夜行抄 11 (朝日コミック文庫) (ソノラマコミック文庫 い 65-15)
(2010/05/07)
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あんたは大丈夫 不吉さは聖性に転じるのよ
だってあんたは私が見込んだこの狐使いの家の新しい…

百鬼夜行抄 文庫版 11』本文より

読んでいる最中の幸せ感がたまらない。
この不思議な幻想世界の怖さのある日常がたまらなく耽美なんだよなぁ。
しかも濃密な人間とそうでないものの関係性を読み解く楽しみがあるのがよいです。

ついに文庫版11巻が出た。
いろんなところで朝日新聞社に変わってから文庫の出るペースがどーのというのを聞いていたので心配していたけどどうやら杞憂だったようで。
収録話も調べてみたら最新刊の18巻ととかぶっている話もあるし。
文庫11巻でいうと「雨戸仙人」がそうなのかな。
そりゃ文庫の出るペースもゆっくりになるわけだ。
もういっそここからは単行本派に行っちゃうのも一興かも。

話の中で時々年齢の話題が出てくるとどきっとする。
晶ちゃん29歳になってたのか…
びっくりした。

律たちの少し不思議な話はもちろん楽しく読めるのだが今巻では特に、「付け馬」での飯嶋蝸牛のもうひとつの生業の業にぞっとしたり、律の母から見た飯嶋の家といういつもと違う視点にはちょっとどきっとさせられた。

この「家」という概念を用いて様々な角度から物語を育んでいく手法っていうのは見ていてまったく飽きないよなぁ。


収録話:
・「狐使いの跡継ぎ」
・「見返りの桜」
・「付け馬」
・「黄金の山」
・「鼠の糸巻き」
・「雨戸仙人」

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【コミック】百鬼夜行抄 文庫版 10

百鬼夜行抄 文庫版 10
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百鬼夜行抄 10 (ソノラマコミック文庫 い 65-14)百鬼夜行抄 10 (ソノラマコミック文庫 い 65-14)
(2008/07/04)
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永遠に祟り続け 同じ事をくり返すつもりですか
消えるんじゃない やり直すのです

百鬼夜行抄 文庫版 10』本文より

最新刊まで追いついてしまった…
百鬼夜行抄』文庫版の10巻目。

律は一体どこに向かうのか(笑
もうこっちとあっちを行き来しているような話が多くなってきたり。
三郎さんの夢の中にもぐりこんだり。
三途の川の事件に巻き込まれetc

少しずつ境界線が曖昧になってきている気がする。
それは律だけじゃなく開さんのはじめた仕事も大きく関係しているけれども。


10巻では「緋の糸」と「襖絵の女」が好み。
こういうホラーテイストかつミステリ要素が絡んだ、決してハッピーエンドではないものってなんだか不思議と惹かれます。


さて文庫11巻がなかなか発売されてないようなのだが…
ちゃんと出るといいんだけれども、いつ出ることやら。


収録話:
・「緋い糸」
・「黒天井」
・「羽擦れの島」
・「異界の水守り」
・「襖絵の女」
・「病み枝」

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【コミック】百鬼夜行抄 文庫版 9

百鬼夜行抄 文庫版 9
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百鬼夜行抄 (9) (ソノラマコミック文庫)百鬼夜行抄 (9) (ソノラマコミック文庫)
(2007/06/13)
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死人は笛の音を好むものじゃ
気がつくとよく池からはい出てじっと耳を傾けて聞き入っておる

百鬼夜行抄 文庫版 9』本文より

表紙が律と開さんだー、とテンションあがった文庫9巻目。

ひとつひとつの断片的に続いていた話もそろそろ終了に近づいたり、都市伝説的なホラーであったり、伝承をもとにしたホラーがあったり。

つか怖ぇよ。
死人返しの話の「番人の口笛」はそういえば親から夜は笛を吹いてはいけないというのをきいたりしたのを思い出したり。
死人返し自体もいろいろ読んだことがある話なので興味深く読めたのだが。

「鬼の面」なんかの都市伝説であるような話なんかは怖いことこの上ない。
ラストの落ちに至るまでゾッとした。
いいなぁこういう話。
耽美に恐怖が描かれるとこうまで物語は幸せに見えるものなのか(笑


三郎さんの話もほぼ終了し、力が分散した青嵐の話も多くの話を経てようやく完結。
次からはまた新たに話がはじまりそうだな。


収録話:
・ 「番人の口笛」
・ 「天上の大将」
・ 「床下の賢人」
・ 「介添人」
・ 「迎えにきて」
・ 「鬼の面」
・ 「野に放たれて」

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【コミック】百鬼夜行抄 文庫版 8

百鬼夜行抄 文庫版 8
今市子
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百鬼夜行抄 (8) (ソノラマコミック文庫)百鬼夜行抄 (8) (ソノラマコミック文庫)
(2006/07/13)
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あなただって人間ですよ 鬼じゃない
それが困りものなんですよ
見えるからといって 鬼の方ではこっちを仲間だとは思ってはくれませんからね

百鬼夜行抄 文庫版 8』本文より


百鬼夜行抄』文庫版8巻目。
『晴れ着』からの一連の青嵐の関わる話が好みだ。
晴れ着を着る者が死んでいくという美しさと対象的なおどろおどろしさもさることながら、4つに分かれた青嵐の話への序章とするところはどんどん引き込まれた。

そして晶ちゃんと三郎さんのこちら側/あちら側というふたつの境界での話である「月影の庭」と「餓鬼田の守り神」もGOOD。
以前の箱庭の話との絡め方、また恋の行方であり、生者と死者というテーマを取り扱ったテーマも非常にはかなく綺麗な話だよなぁ。


収録話:
・ 「水辺の暗い道」
・ 「蜘蛛の糸」
・ 「山姥」
・ 「夜半の客」
・ 「晴れ着」
・ 「月影の庭」
・ 「餓鬼田の守り神」

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【コミック】百鬼夜行抄 文庫版 6

百鬼夜行抄 文庫版 6
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百鬼夜行抄 (6) (ソノラマコミック文庫)百鬼夜行抄 (6) (ソノラマコミック文庫)
(2004/04/10)
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首筋をはい登る 一瞬のあの悪寒
この先あの場所で 何人も 人が死ぬかもしれない

百鬼夜行抄 文庫版 6』収録『闇は彼方に佇み』本文より

ここのところ『百鬼夜行抄』ばかり読んでいるので楽しくて仕方ない。
この耽美さがなんとも、ね。

意外と多い「異形の者との婚姻譚」。
今回も神との結婚が描かれる『隣人を見るなかれ』の話だが、土着の信仰と鬼門より来る神の正体と解決方法が非常に面白かった。
またこの話以降に重要人物である飯嶋開の一連の話がスタートするのも見所。

20歳のときに失踪し、20歳の記憶のまま46歳となって戻ってくるという。
しかも20の時には律とまるで同じような背格好で、見える人ときたもんだ。
まだまだこの先いろいろ絡んできそうで楽しみ。


律が大学に入ったことで民俗学という要素も大きく関わってきたよなぁ。
特に『マヨイガ』の話なんて。
柳田國男の「迷い家」じゃないか。

文庫6巻。
7巻も読んでいるけれども、ここまできてもまだまだ勢いが衰えないよなぁ。


収録話:
・「花貝の使者」
・「隣人を見るなかれ」
・「雨降って地に流るる」
・「枯れ野」
・「闇は彼方に佇み」
・「マヨヒガ」
・「骨の果実」

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【コミック】百鬼夜行抄 文庫版 4

百鬼夜行抄 文庫版 4
今市子
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百鬼夜行抄 (4) (ソノラマコミック文庫)百鬼夜行抄 (4) (ソノラマコミック文庫)
(2001/08)
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…たとえ邪悪な意思を持っていたとしても しょせんは人形だ…
生きた人間にそう簡単に手出しできるはずはない…
…いや そうとも限らないか

百鬼夜行抄 文庫版 4』収録『人形供養』本文より

怖っ。
4巻収録分はほとんど怪異譚ばっかりじゃないか。

『人形供養』の首吊り人形の話にしても、『鬼の居処』から『不老の壷』に至る律が大学生になる前後の話はことごとく人の業と妖が関わったある意味の連作でしかも怖いものぞろいときたもんだ。
人と人でないものとの間での願いとその代償というテーマも興味深く読ませていただきました。
さらに連作で赤間という以前から律に関わってきた人でないものの正体に至る伏線となっているのも面白い。
怖さの描き方も秀逸な上にここまで構成も凝っているものとなると…
実はこの物語の終着点までしっかりと構成されてるんじゃないかとすら思えてくる(笑

律の話を基点としながら世代を遡りつつも、各キャラクターをどんどん掘り下げていってるしなぁ。
今回も『鬼の居処』で2世代前の話も展開していたし。
まさかこの話から赤間の話を展開してくるとは想像もしなかったが。


収録話:
・ 「行李の中」
・ 「人形供養」
・ 「鬼の居処」
・ 「神の通る道」
・ 「待つ人々」
・ 「雨がまた呼ぶ」
・ 「闇夜行路」
・ 「不老の壷」

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【コミック】百鬼夜行抄 文庫 5

百鬼夜行抄 文庫 5
今市子
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百鬼夜行抄 (5) ソノラマコミック文庫百鬼夜行抄 (5) ソノラマコミック文庫
(2003/05/16)
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…どんなに仲良く往き来していてもね 勘違いはしてはいけない
むこう側とこちら側は別世界だ 友達になれるわけではない
互いの領域を侵してはならないんだよ

百鬼夜行抄 文庫 5』収録『狐の嫁入り』本文より

久々に百鬼夜行抄を読む。
夜、電車に揺られながらこの本を読むのってなんだか風流だな。
読んでいる順番も結構ばらばらな気がするけど気にしない(笑

こちら側とあちら側の領域。
その境界線、生きていたり死んでいたり。
はたまた人間と妖との境界であったり。

その境界で起こる不思議で少し怖い話がこの『百鬼夜行抄』だと思ってる。


5巻の中では「こちら」と「あちら」の結婚の話の『狐の嫁入り』や、「呪い」について描かれた『返礼』が好み。
人間の踏み込んでいい領域と侵してはいかしてはいけないものを描いたようなある意味の教訓話。
それを一瞬ゾクッとする味付けが好みです。

そういう少し怖いと思える話ばかりでなく、伝承と怪談をミックスしたような『魔の咲く樹』も面白かった。
というのもどこかで聞いたことのあるような話っていう、ありふれた題材なのにどうしてこの作者はこうも繊細でいて、恐ろしく芯の強い怪談に仕上げることができるんだろうかと。
だからこそ読んでいて飽きないです。


収録話:
・ 「雲間の月」
・ 「うす紅色の女」
・ 「魔の咲く樹」
・ 「狐の嫁入り」
・ 「笑う杯」
・ 「秋しぐれ」
・ 「返礼」

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【コミック】百鬼夜行抄 文庫 7

百鬼夜行抄 文庫 7
今市子
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百鬼夜行抄 7 新版 (ソノラマコミック文庫 い 65-11)百鬼夜行抄 7 新版 (ソノラマコミック文庫 い 65-11)
(2007/10)
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あの時 奴らが何を言っても耳を貸さないようにと言ったでしょ
欲を出して決まり事を破ったら必ず報いを受けるんですよ
何かを得たら… 必ず同じだけの代償を支払わなくてはいけないんです

百鬼夜行抄 文庫 7』本文より

やっぱここ最近読んだ妖怪をメインに据えた本の中では一番好きかもしれない。

百鬼夜行抄文庫版7巻読了。
こちら側とあちら側との奇妙な境界。
不思議と狂気が入り混じる内容が増えてきたよなぁ。

誤って向こう側に足を踏み入れてしまったがゆえの悲劇。
こういう人間の欲につけいってくる話とか好きだなぁ。

また昔話を取り入れた話、7巻では「雪女」や「舌切り雀」なんかも非常に興味深く読めた。
特に雪女はその地方地方特有の話や葬送儀礼なども絡め方がたまらない。
読み終わって唸ってしまった。
見事だよなぁ。


そんなわけで7巻は非常に面白い話が多かったのだけれども、特に律の父親の話である「鬼の嫁入り」が好み。
いかにして妖怪体質の父親が母を娶ったのかという謎がついに明らかに。
恐ろしくもほのぼのという実に百鬼夜行抄らしい話だった(笑


収録話:
・ 「二つの箱」
・ 「とぎれた蔓」
・ 「小さい虫」
・ 「鬼の嫁取り」
・ 「白い顎」
・ 「夜泣きの桜」

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【コミック】百鬼夜行抄 文庫版 3

百鬼夜行抄 文庫版 3
今市子
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百鬼夜行抄 (3) (ソノラマコミック文庫)百鬼夜行抄 (3) (ソノラマコミック文庫)
(2001/06)
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なぜだかあの時恐ろしかったのは
生きた人間ではなかったからだ

百鬼夜行抄 文庫版 3』本文より

百鬼夜行抄の文庫3巻を読了。

1~2巻に比べてさらに濃縮された感じ。
こちら側とあちら側の境界がゆるいことが実に怖い描写となっている。

向こう側に連れ去られる神隠しに死んだことに気づかない少女の話に術によって弄ばれる人間の話にetc

妖怪モノや怪異を取り扱ったマンガは数あれど、ここまでナチュラルに怪しく美しく怖く描かれると思わずため息も出てくる。
かと思いきや妖怪のいる日常というなんとも不思議な日常ものでもあるんだよなぁ。


今回の3巻の中では夏の日に現れる娘を家に戻そうとする母親の話にゾクゾクした。

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【コミック】百鬼夜行抄 文庫版 1-2

百鬼夜行抄 文庫版1~2
今市子
ソノラマコミック文庫
百鬼夜行抄 (1)百鬼夜行抄 (1)
(2000/12)
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動揺すれば妖魔はその恐怖心につけ入って利用する
話しかけられても答えちゃいけない
見なければいないのと同じ事
見えないふりをするんだよ

百鬼夜行抄 文庫2』本文より


今市子の『百鬼夜行抄』文庫版1~2巻を読了。

いわゆる見える人たちの話。

妖怪・妖魔を題材にしたコミックは数あるが、ここまで臨場感あふれるようなものはそうそうないような気すらする。

見えないものが見えることで、より人間と人間の関係、または人間と妖魔の関係が濃く描かれる。
時に恐ろしく時にほのぼの。
そのバランスがなんともよいかと。

世界観の微妙なバランス、人間と妖魔が関わる接点のようなところが描かれるからか非常に繊細な話が多いよなぁ。
話の要素のなにか一つでも欠けると、もうそれだけで話が崩壊しそうなバランスを保ってるように感じます。


あとこの人(?)たちがいないと非常にどんよりしそうな、鴉天狗の尾白と尾黒がいい味出してる。
飼いた…使役したいなぁ(笑


文庫1巻収録:
・精進おとしの客
・闇からの呼び声
・あめふらし
・桜雀
・目隠し鬼
・逢魔の祭
・人喰いの庭
・雨夜の衝立

文庫2巻収録:
・水蓮の下には
・見知らぬ花嫁
・神借り
・言霊の木
・雪路
・花盗人

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∀ki(あき)

  • Author:∀ki(あき)
  • 自由に生きてます。
    色々読んだり見たりしてます。

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