【小説】緑の我が家 新装版

本→ライトノベル
07 /03 2016
緑の我が家 Home, Green Home 新装版
小野不由美
イラスト:樹なつみ
講談社X文庫ホワイトハート
新装版 緑の我が家 Home, Green Home (講談社X文庫ホワイトハート)
小野 不由美
講談社
売り上げランキング: 93,774

「寂しい。家に帰りたい。帰る場所がない。待っててくれる人がいない。--違う?」
ぼくは胸を衝かれた。返す言葉がなかった。
「そういう人間は死ぬと、ここを離れられなくなる」

緑の我が家』本文より

小野不由美の『緑の我が家』。
なぜにいまこのタイミングで。
残穢を読んでからこれ読むと納得。
これもひとつの家の話だな…

もちろんホワイトハートということで怖さはもちろんハンパないものではないにせよ、不気味さとカウントダウンされることでの物語の緊張感。
そしてラストのその「時」を迎える時のページターナーとしての魅力は素晴らしい。

【ラノベ】All You Need Is Kill

本→ライトノベル
08 /09 2015
All You Need Is Kill
桜坂洋
イラスト 安倍吉俊
スーパーダッシュ文庫
All You Need Is Kill (集英社スーパーダッシュ文庫)
桜坂 洋
集英社
売り上げランキング: 18,129

「わかってる。もう繰り返しはなしだ。誰が死んでも。わかってる」

オール・ユー・ニード・イズ・キル』本文より

これが映画原作のラノベか。
SFありパワードスーツあり、そしてなによりも戦場での勝てない敵を相手にしての繰り返す時間がたまらなくしぶい。
何度死のうとももう一度時間を繰り返す。
でも何度やっても敵が強大過ぎる。
それでもそれを突破するまでのドラマがなんとも没入できる世界感だった。

小畑さんの漫画もいいとは思うのだけれども安倍吉俊版で漫画とかでないかなぁ。
それは読みたい。

映画になったのも納得。
画面にこれは映える原作だわ。

【ラノベ】A君(17)の戦争 2 新装版

本→ライトノベル
05 /07 2015
A君(17)の戦争 2 新装版
豪屋大介
イラスト 玲衣
富士見ファンタジア文庫
新装版A君(17)の戦争2 かえらざるとき (富士見ファンタジア文庫)新装版A君(17)の戦争2 かえらざるとき (富士見ファンタジア文庫)
(2005/04/20)
豪屋 大介

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「亡びたくなければ、攻勢をしかけなければならない」

『A君(17)の戦争 2』本文より

『A君(17)の戦争』2巻目。
まだ戦いは終わってないじゃないか。
今から戦争のはじまりといわんばかり。

新魔王となったオノデラゴウシによる魔王軍の再編。
これまでの魔王たちと魔王領の歴史も見えてきた。
魔王軍の編成にいくらかかって、マスコミをどう利用して、と。

これはただのファンタジー戦記ものではないぞ。
まさかの軍ものとなりつつある。

【ラノベ】A君(17)の戦争 1 新装版

本→ライトノベル
04 /23 2015
A君(17)の戦争 1 新装版
豪屋大介
イラスト 玲衣
富士見ファンタジア文庫
新装版A君(17)の戦争1 まもるべきもの (富士見ファンタジア文庫)新装版A君(17)の戦争1 まもるべきもの (富士見ファンタジア文庫)
(2005/04/20)
豪屋 大介

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「しかたないさ。悲しいけどこれって」
田中魔王陛下はにやりとしてオタク兄ちゃんらしい決めゼリフを口にした。
「戦争なのよね」
剛士はズッコケなかった。モトネタが古すぎてわからず、素直に感動していたのだ。

A君(17)の戦争 1 新装版』本文より


『A君の戦争』1冊目。

異世界に飛ばされ、魔王になることを余儀なくされた少年。
オタクというオタクの世界を現実化させ、いろんな自虐とパロディに満ち溢れながらも、架空戦記ものという。
よくもまぁ。
いいバランスで作られた小説だ。

【ラノベ】武官弁護士エル・ウィン 1

本→ライトノベル
07 /26 2013
武官弁護士エル・ウィン
鏡貴也
イラスト:義仲翔子
富士見ファンタジア文庫
武官弁護士エル・ウィン (富士見ファンタジア文庫)武官弁護士エル・ウィン (富士見ファンタジア文庫)
(2001/01)
鏡 貴也

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どう? 惚れたんじゃない? 惚れたんでしょ? さあ、感想はどうなの?
私はその場でポーズをとったまま、ウィンの褒め言葉を待つ。

武官弁護士エル・ウィン』本文より

元お姫様の美少女に完璧男子弁護士に、呪文の詠唱にファンタジーの世界に。
10数年前のファンタジア文庫ということで納得。

うわ、もうスレイヤーズとかオーフェンで育った世代としては懐かしい感じ。
1人称で進んで、ヒロインのエル・ウィンのことが好き好きオーラが一気にラストまで読ませてくれるねぇ。

ファンタジーの世界であまりなさそうな弁護士であり、強大な力をもっている主人公が平和のために奔走するというのもなかなか面白そうな題材じゃないか。

【小説】砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない

本→ライトノベル
12 /15 2012
砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない
桜庭一樹
イラスト:むー
富士見ミステリー文庫
砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない (富士見ミステリー文庫)砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない (富士見ミステリー文庫)
(2004/11)
桜庭 一樹

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「こんな人生は全部、嘘だって。
嘘だから、平気だって」

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』本文より

何の気なしに読んでみた。
面白かった。

なにがって。
明らかにセカイ系なんだ。この小説。
とある学校で、変な名前の女の子が現実から逃避し、兄が引きこもり、そんな中で主人公の女の子が現実と奮闘する。

ものすごく狭い世界で、なのに現実を見据えて行動する主人公と、彼女をあざ笑うではないけれども、夢見がちな周りの人々。
そんな人たちにイライラしながらなんやかんやで読み終わってしまった。

現実と戦わずいわゆるこのタイトルでいうと「砂糖菓子の弾丸」で現実と戦ってるふりをしている人たちと、現実と戦っている、つまりは「実弾」で戦って彼らを引き戻そうとする。
でもその間にはまるで接点があるようでなくて、現実で戦っている人は彼らをまた理解することができていない。

なにが出来たのだろう。
なにをするべきだったのか。

現実と戦えない人たち、そんな人はどこにだっていると思う。
彼らに対してなにができるだろうと考えさせてくれる小説でした。
読んだ後にひびいてくる小説だと思う。

【ラノベ】魔法の国の魔法戦士

本→ライトノベル
11 /18 2012
魔法の国の魔法戦士 魔法戦士リウイ ファーラムの剣
水野良
イラスト:横田守
富士見ファンタジア文庫
魔法戦士リウイ ファーラムの剣  魔法の国の魔法戦士 (富士見ファンタジア文庫)魔法戦士リウイ ファーラムの剣 魔法の国の魔法戦士 (富士見ファンタジア文庫)
(2012/06/20)
水野 良

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「たとえ離れていても、仲間との絆は繋がっている。それは、忘れないほうがいい」

『魔法の国の魔法戦士』本文より


魔法戦士リウイ21冊目。
第3部『ファーラムの剣』8冊目。

1巻から14年。
ソードワールドのシリーズの1作としてのリウイから19年。
ついに完結。
長かった。
そしてこの時をずっと待ってた。

最終巻だけに大団円とあらゆる冒険者を巻き込んでのアトンとの最終決戦はまさに終末との戦いだった。
あの描写の少なさと、リウイの冒険が伝説となって語り継がれていくかのような記録を見ているようだ。

ああ、もう満足。
これがアレクラスト大陸の、なによりもフォーセリアという世界の物語としてもまさに伝説に残るような戦いだった。

しかし、まぁここに辿りつくまでが長かったこと(笑
終わりよければすべてよし。
水野良がソードワールドに決着をつけるためといっても過言じゃないラストバトルでもあったしね。
最初の物語である剣の国とも絡み、ロードス島からパーンの援護、それにヒロインたちひとりひとりの活躍もしっかり描かれたわけだし。

TRPGでもソードワールドはずいぶんと遊ばせてもらったし、長きにわたって読み続けたものがしっかりと完結するところを見届けられてよかった。

【ラノベ】イノセンス After The Long Goodbye

本→ライトノベル
08 /07 2012
イノセンス After The Long Goodbye
山田正紀
イラスト:新間大悟&佐伯経多
徳間デュアル文庫
イノセンス After The Long Goodbye (デュアル文庫)イノセンス After The Long Goodbye (デュアル文庫)
(2005/09/06)
山田 正紀

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――おれはどこまで数式に支配されているのだろう。おれはどこまでおれでありうるのか。おれは何なのか。

イノセンス After The Long Goodbye』本文より

イノセンス After The Long Goodbye』。
映画と共に出版されたと言っても過言ではない。
イノセンスの前日譚であり、まったく別の物語。

「イノセンス」という言葉のように純粋さを追求し、また素子を現実世界から失ったバトーの自己探索の物語。
アイデンティティはどこにあるのかというのを、バトーの飼っているガブが消えたことから物語がはじまる。

自分のパートナーという意味でのガブというのと、まるでパートナーであった素子と対比させるかのような比較の手法や、「イノセンス」という純粋さゆえに発生する絆を思い起こさせる。

これはまるで映画「イノセンス」と似て非なるもの。
根本は同じだと言っても過言じゃないようなSFであり、ハードボイルドだと思った。
バトーがパートナーたちを通して、自分の存在意義を問うところなんて特に、ね。

この物語から映画版に繋がるようになっているのだけれども、そんなところを除いても十分に成立しているし、これは面白い。
「イノセンス」から出発したSFの名手ならではの物語の創作だよな…

【同人誌】中庭同盟

本→ライトノベル
07 /15 2012
中庭同盟
猫猫組・小野不由美
(1995)

小野不由美による「ゴーストハント」の短編、「十二国記」の短編が収録された本。

ゴーストハントの後日談とか、実にいいねぇ。
特に最初の「見えない横顔」で麻衣のいないところでみんなが麻衣のことを焼き鳥屋で語るというやつ。

他にも坊さんの飼ってる猫が見た坊さんの話とか、普段のジョンの話とか。
ゴーストハント本編でちらっと出てきた私生活の彼らが垣間見えてとても楽しかった。

そう。
本編最終巻でナルのことは分かったけれども、麻衣がメンバーのことを全然知らないということから、やっぱり読者としても坊さんも綾子もジョンのことももっと知りたいと思ってたわけですよ。

それが読めてほくほく。


収録短編:
・「見えない横顔」
・「白い鳥のための告悔」
・「GENKI」
・「千年の王国」
・「彼の現実」
・「衛星の軌道」
・「The Green Home」
・「Eugene」

・「書簡」
・「函丈」

【ラノベ】魔界探偵冥王星O ウォーキングのW

本→ライトノベル
07 /24 2011
魔界探偵冥王星O ウォーキングのW
越前魔太郎
イラスト:ブリキ
電撃文庫
魔界探偵冥王星O―ウォーキングのW (電撃文庫)魔界探偵冥王星O―ウォーキングのW (電撃文庫)
(2010/04/10)
越前 魔太郎

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人っていうのは、どうして好きになったのかという理由を時々、求めたり人に聞いたりする。だけど好きであるということは、そもそもそれだけで理由なんだ。俺はそれを知っている。

魔界探偵冥王星O ウォーキングのW』本文より

魔界探偵冥王星Oの『W』。

おお。
これが魔界探偵冥王星Oの導入編なんじゃないのか。
Pを最初に読んで、2冊目に読んだこれで世界観をようやく理解した。

謎の探偵と、敵対する奴ら。
その謎に一歩一歩踏み込んでいく少年たち。
隕石の落下と何が関係があるのか。

冒険小説のようであり、この世界を堪能する話であり。
なんというか実にわくわくさせてくれる内容だった。
電撃文庫なのに女性成分があんまりないというのもまた珍しいよな(笑
あるにはしっかりとあったけど。


純粋に少年たちの冒険ってのが楽しいもんでした。

【ラノベ】曲矢さんのエア彼氏 3

本→ライトノベル
07 /18 2011
曲矢さんのエア彼氏 3 木村くんの電撃結婚
中村九郎
イラスト:うき
ガガガ文庫
曲矢さんのエア彼氏 3 (ガガガ文庫)曲矢さんのエア彼氏 3 (ガガガ文庫)
(2010/04/20)
中村 九郎

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俺と曲矢は今夜、「エア恋人と別れる」と約束をした。

曲矢さんのエア彼氏 3』本文より

曲矢さんのエア彼氏』3巻目。

最初から衝撃的な展開。ふたりともがエア恋人と別れる、だと。
リアルに帰る、だと。

いやいや、しかしそう簡単にはいかないのがこの「エア」の面白いところ。
リアルに生きながらにして、エアを形成し、エアで生きていると言っても過言じゃない。

そんなふたりの生き様を見せ付けてもらった1作だった。

ってかエアを当たり前として生きてきただけにリアルが見えないとかどんな深刻な状態だよ(笑

彼らがいかにリアルを見つけ出すか。
そしてエアたちとの別れをどうやって切り出すか。
脳内で完全に生きているものとして認識しているエアたちとの「リアル」な会話だからこそ、ものすごく引き込まれた。
もう単純に楽しかった!

エアもリアルも変わらないじゃないかと言ってしまえば、それだけなのかもしれない。
でもだからこそ、エアたちとの本気の会話がすごく心に響いてきた。

【ラノベ】魔界探偵冥王星O ペインのP

本→ライトノベル
07 /18 2011
魔界探偵冥王星O ペインのP
越前魔太郎
イラスト:KeG
メディアワークス文庫
魔界探偵冥王星O―ペインのP (メディアワークス文庫)魔界探偵冥王星O―ペインのP (メディアワークス文庫)
(2010/06/25)
越前 魔太郎

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私の爪は痛みの爪。触れたものに激痛をもたらす拒否の爪。けれどね、人は痛みだけでは死ねないわ。

魔界探偵冥王星O ペインのP』本文より

魔界探偵冥王星O』の1つ『ペインのP』。

痛覚のない変わりに痛みを与える能力者の姉とその妹が【奴ら】と戦う話。

たぶんこれ番外編なんだろうなぁ。
この世界観のひとつというか、冥王星Oの正体であったり、彼の戦いというものはかなり間接的にしか描かれていないし。

世界観を広げるひとつの作品という位置づけっぽいんかな。
設定とバトルと美少女と血で突き抜けていく心地いい物語でした。

【ラノベ】煙火の島の魔法戦士

本→ライトノベル
01 /30 2011
煙火の島の魔法戦士 魔法戦士リウイ ファーラムの剣
水野良
イラスト:横田守
富士見ファンタジア文庫
魔法戦士リウイ ファーラムの剣  煙火の島の魔法戦士 (富士見ファンタジア文庫)魔法戦士リウイ ファーラムの剣 煙火の島の魔法戦士 (富士見ファンタジア文庫)
(2011/01/20)
水野 良

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わたしは、竜ではなく、竜司祭だということを、リウイが教えてくれた。竜と人とを繋ぐ存在であるべきだと。

『煙火の島の魔法戦士』本文より

魔法戦士リウイ20冊目。
第3部『ファーラムの剣』7冊目。

久々に出た。
2年ぶりか?
そして次はいよいよラスト。
アレクラスト大陸のひとりの勇者の話として1冊の本が出てから20年。
ついに完結する時が来たのか…

リウイもしっかりとした勇者になったよなぁ。
なんせアレクラスト大陸最大の危機を救う勇者だしな(笑

そんなリウイの最終決戦直前。
竜司祭のティカに決着をつけるこの話。
成竜となったクリシュとのふたたびの戦い。
まるで詩のよう。
激戦も一瞬で描かれ、それに対しての過程が簡潔に描かれている。
まるで史実のよう。
できるだけ客観的に、それでいて顛末がわかるように描く方法は歴史家のような書き方だよな…
特に第3部からは顕著になってきた気がする。

今となってはドタバタ感のあった第1部なんかが懐かしい(笑


次でリウイが決着。
ロードスも完結したし、あとはクリスタニア最終章…はもうさすがにないだろな。

【ラノベ】曲矢さんのエア彼氏 2

本→ライトノベル
12 /14 2009
曲矢さんのエア彼氏 2 木村くんの裏設定
中村九郎
イラスト:うき
ガガガ文庫
曲矢さんのエア彼氏 2 (ガガガ文庫)曲矢さんのエア彼氏 2 (ガガガ文庫)
(2009/11/18)
中村 九郎

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「エアをやる上で設定がいかに大事か、それがわかったからね。もう愛の設定でぶれたりしたくない。何があろうと、愛を近くに感じていたいんだよ」

曲矢さんのエア彼氏 2』本文より

まさかの2巻目。
今回のエアはエア彼氏/彼女だけじゃない。
世界は実はエアでできてるんじゃないだろうか。
すべて妄想の産物で全部が自分で作った設定の中で生きてるだけで、現実なんてものは存在しないんじゃ…
とすら思えてくるように、エアというエアが噴出しまくる。
別の言葉にするとすべては妄想とも言えるかも(笑

エア予備校の中でエア講師とエア授業とか意味わかんねーよ(褒め言葉


それにしたって妄想/エアっていうのは偉大だな。
脳内彼女/彼氏とか脳内生活じゃあまだ甘い。
とりあえずこの本でエアの偉大さでも体感してみるのもいいと思う(笑

【ラノベ】三辺は祝祭的色彩

本→ライトノベル
07 /19 2009
三辺は祝祭的色彩
Thinkers in Three Tips

佐竹彬
イラスト:千野えなが
電撃文庫
三辺は祝祭的色彩―Thinkers in Three Tips (電撃文庫)三辺は祝祭的色彩―Thinkers in Three Tips (電撃文庫)
(2005/09)
佐竹 彬

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「貴方の世界の果てにある死。貴方の世界の中心にある死。その違いは? 何がそれらを隔てるのですか?」

三辺は祝祭的色彩』本文より

佐竹彬のφシリーズ2作目『三辺は祝祭的色彩』。
もう……タイトルが森博嗣を意識しすぎだろう(笑
タイトルの韻の踏み方も、タイトルの韻に対応した英題もかなり気持ちがいい。
そゆとこは好きです。


キャラクター描写をさらに突飛にするか、ミステリをもっと本格に寄せるかするとものすごく面白そうなんだけど…
日阪と渚の関係も見事にぐらぐら揺れ動いたり。
そういった主要メンバー含め、キャラクターも掘り下げれば面白くなりそう……なんだけどなぁ。
もう少し。
なんかもう少し物足りないのが残念です。

【ラノベ】大正野球娘。

本→ライトノベル
06 /27 2009
正野球娘。
神楽坂淳
イラスト:小池定路
トクマ・ノベルスedge
大正野球娘。 (トクマ・ノベルズedge)大正野球娘。 (トクマ・ノベルズedge)
(2007/04/17)
神楽坂 淳

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「一緒に野球をしていただきたいの」
「野球? 男の子がやってる?」
「そう。男子がすなるという、あれ」
お嬢の表情は真剣そのものだった。

『大正野球娘。』本文より

こ…これは。
まさに。
大正浪漫ってやつじゃあないですか。
すんばらしいです。

欧風文化が本格的に入り始めた大正時代。
和装も洋装も素敵すぎる。
加えて非常に控えめであるとされている「お嬢様」たちが主役ってのがまたいいものです。
本質的なところではこの娘たちは決して控えめ・お淑やかというのは表向きってやつだけれども(笑

もちろん女学生学校を舞台に男に一泡吹かせようってところから野球をはじめるというのも非常に楽しいものです。

また、かなり多様な文献を参考にされたようで世界観の描き方も凝っている上、恋に友情にという要素を大きく絡ませてきているのも好感触。
ってかむしろお嬢さんたちの友情がGOODでした ヽ(゚∀゚)ノ

【ラノベ】曲矢さんのエア彼氏

本→ライトノベル
03 /23 2009
曲矢さんのエア彼氏 木村くんのエア彼女
中村九郎
イラスト:うき
ガガガ文庫
曲矢さんのエア彼氏 (ガガガ文庫)曲矢さんのエア彼氏 (ガガガ文庫)
(2009/03/19)
中村 九郎

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「曲矢、いや、師匠っ」
「木村くん? どうしました?」
「俺にエアを教えてくれ、俺はエア彼女が欲しいんだっ」
曲矢はゆっくりと瞬きした。
そしてやはりゆっくりと、真っ直ぐに、俺に向かって右手を差し出した。
「本気なんですね、目を見ればわかりますよ……木村」

曲矢さんのエア彼氏』本文より

目に付いたタイトルなので購入。

エア彼女/彼氏の痛々しさを描かれているので、もう目も当てられない。
そうそうこういうのが読みたかった。

エア彼女獲得を目指して周囲の視線にも耐えるシーンがなんとも(笑
これって脳内じゃなくて「エア」なところが余計に痛いです。
もう最低です(褒め言葉


と実にライトノベルっぽい設定と妄想に付き合うっていると次第に本が醸しだす空気が変わっていく。

ええっ。
えええええーー。

ちょっと待て。
こんな展開かっ。
おいおい冗談だろ。
痛々しさで通していくかと思いきや、そんなところに着地すんの、すっげぇヽ(゚∀゚)ノ


かるーく読もうかと思っていたら、意外なほどにいい本に出会えたのかもしれん。

【ラノベ】開かれた密室

本→ライトノベル
12 /24 2008
開かれた密室 BEING AS UNFIXED
佐竹彬
イラスト:千野えなが
電撃文庫
開かれた密室―Being As Unfixed (電撃文庫)開かれた密室―Being As Unfixed (電撃文庫)
(2006/03)
佐竹 彬

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マーリアが頭上の『現場』を仰いだ。
「open closed room......」
開かれた密室、か)
わたしは呟いた。

開かれた密室』本文より

φシリーズ3作目『開かれた密室』。

2作目すっとばして3作目を読んだ。
いや、もうだってさ。
タイトルに(*´Д`)ハァハァ

ミステリ好きとしちゃあたまらんです。
密室ですよ!
しかも開かれた密室。
こんなタイトルで飛びつかないわけがないです(笑

というわけで、実はこの3作目を一番最初に買ってたりします。
バリバリのミステリを期待したら、1作目でちょっと外した感があったので、今度は大丈夫。


ミステリとしてよりも、各登場人物。
特に日阪の過去が気になるところ。
実は開かれた密室とは彼のことではなかろうかと思ったりする。
物語の核をなす謎であるだろうし。
彼がこれまで頑なに自分を閉じていたわけだし。
それが徐々に渚たちの影響で開き始め、物語の深遠が見えてきた気がする。

そんなわけでシリーズものとしての話の方が楽しめました。
ミステリ的な部分では…ちょっと、ね。

【ラノベ】スターシップ・オペレーターズ 6

本→ライトノベル
12 /18 2008
スターシップ・オペレーターズ
水野良
イラスト:内藤隆
電撃文庫
スターシップ・オペレーターズ〈6〉 (電撃文庫)スターシップ・オペレーターズ〈6〉 (電撃文庫)
(2005/05)
水野 良

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「スターシップ・チャンネルが終わってもいいということですか?」
シノンはヘッドセットのマイクに向かって、問い返す。
「――視聴者の支持が得られなくなったら、どのみちチャンネルはおしまいよ」
「わたしたちに死ねということですか?」
「――それは、わたしたちが決めることじゃないから……」

スターシップ・オペレーターズ 6』本文より

思えば6巻だけ読んでないや、ということで買ってきた。
この6巻以降新刊って出てないんだな。
6巻出てから3年半が経過しているんだが。


アマテラスの快進撃が続く中、人気も横ばいになってきた。
確かに現在も人気も得ている。
しかし、このまま視聴者が増えない限りはどこかで終わらせる必要がある。
そんな可能性が出てきた。


じゃあ終わらせるにはどうすればいいのか。
爆散か。
投降か。
投降しても大きな刑に課せられるのは確実という現実。

クルーの人間にしても、それに関わる人間も大きな岐路に立たされたわけだが。
…ここで終わりかよ。
キリのいいところだけれども、終わりもついに見えてきただけに続刊がまだ見れない状態なのが残念だよなぁ。

【ラノベ】飾られた記号

本→ライトノベル
12 /09 2008
飾られた記号
The Last Object

佐竹彬
イラスト:千野えなが
電撃文庫
飾られた記号―The Last Object (電撃文庫)飾られた記号―The Last Object (電撃文庫)
(2005/06)
佐竹 彬

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それでは、未知の領域と要素を持たない空集合について語ろうと思う。
誕生は記憶から、
再生は忘却から始まるものだ。

飾られた記号』本文より

φシリーズ1作目。

時は近未来(っぽい時代
図書館にて死体が発見される。
しかし第1発見者と実際発見された場所が食い違っていた。
嫌疑をかけられた第1発見者である朝倉渚は自ら犯人を探そうとする。


タイトルに引かれて購入。
なんともミステリっぽいじゃあないですか。
電撃でミステリとはこれいかに。
確かに電撃文庫出身の三雲岳人はレオナルド・ダ・ヴィンチが活躍する本格ミステリを書いていたりもするし、電撃もついに本腰を入れたのか!?

読み進めていくとどうやら近未来ミステリらしい。

主人公も随分と自分と言う存在に対して客観性を持って眺めているような感じ。
ゆえに主人公と他人の距離というのが、随分と遠く感じあっせてくれるよなぁ。

よく言えば自分を確立している、悪くいえば他人と接するときに一歩引いているような印象を受ける。

物語も淡々と進み、時に「intermission」と称して別の他人の視線を織り交ぜながらテンポよく進んでいく。

けれども「本格ミステリ」という強固に固定されたジャンルに入るかというと、それはまずない。
かなり広義な意味でのミステリとして捉えないといけないかもしれない。
SF的要素にしても、SFを普段から読む人から見ると世界観に対してけっこうあいまいな印象をどうしても受けてしまう。

けれども、今後おもしろくなりそうな予感はする。

だから悪くない。
決して話が悪いわけではない。
むしろSF要素や理数系みたいな雰囲気を楽しむという意味では、本格的なものとは違ってすごく入りやすい雰囲気を持つ本だと思う。


あとがきにて森博嗣の影響を受けたと作者は書いているが、確かにその影響は随所に見受けられます(笑
だからといって森博嗣→佐竹彬という流れで読むのではなく、むしろSF入門・理数系小説の入門として佐竹彬を読んで雰囲気を楽しんでから、本格的なミステリ・およびSFに入っていった方が面白いのかもしれない。

∀ki(あき)

自由に生きてます。
色々読んだり見たりしてます。

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