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【小説】黒書院の六兵衛 上下

本→小説
02 /16 2019
黒書院の六兵衛 上下
浅田次郎
文春文庫
黒書院の六兵衛 上 (文春文庫)
浅田 次郎
文藝春秋 (2017-01-06)
売り上げランキング: 92,870

「世話をかけ申した。許せ」
この一言を米にして、生きてゆけると思うた。

黒書院の六兵衛』本文より

浅田次郎の『黒書院の六兵衛』。

うーん。物語はわかるんだけど、なんか非常に乗れないというか、わかりづらいというか。
幕末から維新にかけての武士たちの混乱と見えない未来に対する不安。
その不安を任せるに値するかの見極めに対して六兵衛がとった行動こそが、実に武士らしいやり方だよなとは思う。

【小説】逢魔が時に会いましょう

本→小説
02 /10 2019
逢魔が時に会いましょう
荻原浩
集英社文庫
逢魔が時に会いましょう (集英社文庫)
荻原 浩
集英社 (2018-04-20)
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「こんなこと考えるときって、ありません」
「どんなこと?」
「ひょっとしたら自分がとんでもない勘違いをしている大馬鹿で、いまやってることのすべてが空回りしているんじゃないかって」

逢魔が時に会いましょう』本文より


ああ、いい本読んだなぁ。
夏だし、妖怪もの。
おお。荻原浩か。座敷童の話よかったよな。

もー。
こういう妖怪ハンターというか、妖怪が好きで好きでいつか見つけたいっていう研究者。
この子供心を忘れない。自分の好きなことをずっと好きだっていえる姿勢。
いいなぁ。
そしてそれを見つめる女の子の主人公が少しずつ興味をもっていく過程もものすごくいい。

すごく素敵な物語だった。
ずっとだって読んでたい。

【小説】花咲舞が黙ってない

本→小説
11 /04 2018
花咲舞が黙ってない
池井戸潤
中公文庫
花咲舞が黙ってない (中公文庫)
池井戸 潤
中央公論新社 (2017-09-05)
売り上げランキング: 27,564

「簡単じゃないからあきらめるんですか。あなたはそれに見て見ぬふりをするんですか。本当にそれでいいんですか。そんなんだから、この銀行は良くならないんですよ」

花咲舞が黙ってない』本文より


花咲舞シリーズ2作目『花咲舞が黙ってない』。
最後にうまいこと結びついていくなぁ。
短編と思いきや、連作短編として物語と時系列を重ねていく。
果ては後に一つの銀行になるもう一つの銀行の半沢ともかかわっていく。まじかよ。いいコラボだ。
また舞の銀行とはなんぞやというのをまっすぐに問いただしていく様はほんと見ていてすかっとする。

20世紀末の銀行のてんやわんやの時期そのものを映し出してるなぁ。

【小説】あきない世傳 金と銀 転流篇

本→小説
07 /15 2018
あきない世傳 金と銀 転流篇
髙田郁
ハルキ文庫
あきない世傳 金と銀(五) 転流篇 (時代小説文庫)
髙田郁
角川春樹事務所 (2018-02-15)
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「私と一緒に江戸へ行きまひょ、ふたりで力を合わせて、売り手も買い手も幸せにする『この国一』の商いを目指しましょ」

あきない世傳 金と銀 転流篇』本文より

あきない世傳 金と銀』5冊目。

不幸も幸せもいっぺんにくる。
商いの他の追随を許さないアイデアで抜きんでた成功。
見事な采配としかいいようがないすかっとする内容の裏で幸に訪れる人生の波も非常に面白い。
夫婦として面白いやつになってきたじゃないか。
商いにしても、夫婦にしても。

さぁここから新しいスタート地点に立ったわけで。
次はどんな商売の壁が立ちはだかるのか。

【小説】身代わりの空 上下

本→小説
07 /14 2018
身代わりの空 警視庁犯罪被害者支援課4 上下
堂場瞬一
講談社文庫
身代わりの空(下) 警視庁犯罪被害者支援課4 (講談社文庫)
講談社 (2017-08-10)
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大丈夫だ。
この家族はもう大丈夫だ。

身代わりの空 下』本文より

警視庁犯罪被害者支援課4『身代わりの空』。

1~3読んでないけど読んだ。

タイトル通りだ。
犯罪にかかわり、その家族に寄り添う。
もちろんそこもそうだが、犯罪そのものに対するミステリと迫る真相への過程も非常に楽しめる。
最悪の現場に鉢合わせる被害者たちの心によりそうことの難しさの描き方と、支援課の面々の個性と現場の人たちとの軋轢と信頼の描き方上手いなぁ。

特に今回の大事故の被害者であり、過去の事件の最重要容疑者の家族というのがメインに添えられているからこその事件の描き方が、もうページを次々捲らせてくるな。

【小説】光

本→小説
07 /08 2018

道尾秀介
光文社文庫
光 (光文社文庫)
光 (光文社文庫)
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道尾 秀介
光文社 (2015-08-06)
売り上げランキング: 365,070

そう、選べばいい。決めればいい。
なにも難しいことじゃない。思うままで構わないのだ。

『光』本文より

道尾秀介の『光』。

THEノスタルジック冒険もの。
昔なつかしあの頃少年だった自分たちの冒険を回想するという、一人称視点だけど過去を振り返りながらだから余計に「あの頃」感を感じ取れる。
大人になったからこその、あの頃すべてが冒険だった。仲間がいた。その感じがすさまじくいい。

【小説】雨に泣いてる

本→小説
07 /01 2018
雨に泣いてる
真山仁
幻冬舎文庫
雨に泣いてる (幻冬舎文庫)
真山 仁
幻冬舎 (2017-10-06)
売り上げランキング: 89,259

人はなぜ過ちを犯すのか。
人の罪は償えるのか。
知ったことか。

雨に泣いてる』本文より

真山仁の『雨に泣いてる』。

東日本大震災に立ち向かっていった記者たちの雄姿と葛藤の姿に大半を注ぎ込む力作。
そこだけでも十分に価値があるのに、物語の核の住職とその過去の物語から、なにが罪なのか、過ちと償いについての話が強烈すぎて読後感がまったく晴れ晴れとしない。
このもやっと感がすごく印象に残る。
正義や真実の追及なんて、もはや、意味のないことがあるんだよ、と。

【小説】銀翼のイカロス 半沢直樹4

本→小説
06 /23 2018
銀翼のイカロス 半沢直樹4
池井戸潤
文春文庫
銀翼のイカロス (文春文庫)
池井戸 潤
文藝春秋 (2017-09-05)
売り上げランキング: 2,015

「ひとつ油断すれば、私も同じ道を選んでいたかもしれない。だがいま、心の中の霧が晴れた気がする。私はまだ、まっとうなバンカーだろうか」

銀翼のイカロス 半沢直樹4』本文より

池井戸潤銀翼のイカロス』。
半沢シリーズ4作目。

今回また強大な的と戦うな。
債務放棄させるための政治との戦い。
いろんな癒着から、後ろから刺してくるバンカーから、全方位的だらけ。
そこに半沢が立ち向かう「NO」のための戦いがまたいい。
どうやっても公権力にどう立ち向かい、債務がかさむ大企業を助け出すのか。
いつもの逆転劇と、そのプロセスがやはり魅せてくるな。

【小説】Aではない君と

本→小説
06 /09 2018
Aではない君と
薬丸岳
講談社文庫
Aではない君と (講談社文庫)
薬丸 岳
講談社 (2017-07-14)
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「心を殺すのは許されるのにどうしてからだを殺しちゃいけないの?」

Aではない君と』本文より

薬丸岳の『Aではない君と』。

友罪といい、この『Aではない君と』といい、罪と罰を刑法と社会との両方で丁寧に描いた作品だと思う。
どれだけ罪を償おうと、どんな理由があろうともついて回る罪を犯罪を犯した子とその親でひたすらに向き合い続けなきゃいけない。誰が許しても過去がいつまでもついて回る、もしくはいつバレるともしれないという強迫的な心情が辛すぎる…。
そりゃそうなんだろうけれども。

【小説】去年の冬、きみと別れ

本→小説
05 /20 2018
去年の冬、きみと別れ
中村文則
幻冬舎文庫
去年の冬、きみと別れ (幻冬舎文庫)
中村 文則
幻冬舎 (2016-04-12)
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M・Mへ
そしてJ・Iに捧ぐ。

去年の冬、きみと別れ』本文より

ああ、こういうことか。
特殊な形態の文章で構成された本だなと思いながら読み進めていたら最後でのなぜこの形態をとらなければなかなかったというのかというのが実に面白いミステリというかなんというか。

形態ありきの小説だな。
これをまた映画でやろうというのがよく思ったよなぁ。

【小説】恐怖箱 切裂百物語

本→小説
05 /19 2018
恐怖箱 切裂百物語
編者 加藤一
共著 高田公太ねこや堂神沼三平太
竹書房文庫
恐怖箱 切裂百物語 (竹書房文庫)
加藤 一 高田 公太 ねこや 堂 神沼 三平太
竹書房
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何度掃除しても髪の毛は詰まり、何度掃除しても慣れない。
大学を卒業して実家に戻るまで、あと一年もこれが続くのか。

恐怖箱 切裂百物語』本文より


実話をもとにしたという百物語。
怖い話、不思議な話、ちょっと笑える話。
この世とあの世の間で起こる非日常感をさっと味わえた。

【小説】虚栄 上下

本→小説
05 /12 2018
虚栄 上下
久坂部羊
角川文庫
虚栄 上 (角川文庫)
虚栄 上 (角川文庫)
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久坂部 羊
KADOKAWA (2017-09-23)
売り上げランキング: 270,740

今は医学が進んでいるから、何でもわかるはずだと考えている人が多いようですが、決してそんなことはない。実際はわからないことだらけです。

虚栄 下』本文より

久坂部羊の『虚栄』。

凶悪化するがんに対抗するための国家プロジェクトを巡る医師の派閥同士の確執。
メディアとの戦い。そして医師と人との対峙。
ありふれた病となったがんを巡る人と人の関係のねじれの気持ち悪さがこれでもかと描かれる。

治療って、医療ってそもそもなんだっけ、とあらためて問いかけてこられたような、そんな気がする。
もうここまで利権の絡みを見せつけられると、ね。
そしてそれがやたらリアリティのある、そりゃあもちろん小説ならではの実にいいキャラクターたちが動いているのだけれども、どこかにいそうな人たちばかりだからこその泥臭さがあるんよな…

【小説】ゴールデンブラッド

本→小説
05 /06 2018
ゴールデンブラッド
内藤了
幻冬舎文庫
ゴールデン・ブラッド GOLDEN BLOOD (幻冬舎文庫)
内藤 了
幻冬舎 (2017-10-06)
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助けられるのに、救えるのに、死なせてきたんだ。この気持ちは、誰にもわかってもらえない

ゴールデンブラッド』本文より

内藤了の『ゴールデンブラッド』。

まさに血液を巡る冒険だな。

凄惨な事件の中に潜む謎と、謎の中にある万能血液の存在の明と暗の描き方が巧妙で、謎と直結させるための急転直下な展開が楽しいものだった。

【小説】ケモノの城

本→小説
12 /17 2017
ケモノの城
誉田哲也
双葉文庫
ケモノの城 (双葉文庫)
誉田 哲也
双葉社 (2017-05-11)
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「見ればいい。ここであったことを、知ればいい。そうしたら、あなただっておいそれとは口外できなくなる。ぜひ、そうしてください」

ケモノの城』本文より

最初の100ページを読んで確信した。
今から死ぬほど嫌な文章を大量に読まさせられる。
北九州の連続監禁殺人事件がベースじゃないか…

最初に知ったのは新堂冬樹の『殺し合う家族』だった。

ああ、あの時と同じ嫌な思いをしながら読むのか。
だけれどもわくわく感が非常にあった。
同じ事件がベースでもアプローチは違う。

この本での女の供述。
そして警察での捜査。
加えて幸せなカップルと彼女側の父親の物語。

3つの視点がすべて繋がった瞬間。あの圧倒のされ方はすさまじいものだった。
こうきたか!と。
この事件にこうやって幕を引くのか!と。
素晴らしい余韻というか、残虐極まりない事件の中での希望と真実が見えた瞬間のカタルシスが半端ない。

すげぇ!

【小説】アキラとあきら

本→小説
12 /16 2017
アキラとあきら
池井戸潤
徳間文庫
アキラとあきら (徳間文庫)
池井戸潤
徳間書店 (2017-05-17)
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金は人のために貸せ。金のために貸したとき、バンカーはタダの金貸しになる。

アキラとあきら』本文より

池井戸潤のバンカーの人生を描いた長大な作品だといえるんじゃないだろうか。

幼少期から学生時代、就職し、その先まで。
仲間となり敵にもなり、また別のところで人生が交錯する二人のアキラとあきら
バンカーとしての生きざま。それをぐいぐいと見せられた。
財務という数字と人との間に生きる者たちの生きざまが実に激しいものだった。

【小説】友罪

本→小説
12 /09 2017
友罪
薬丸岳
集英社文庫
友罪 (集英社文庫)
友罪 (集英社文庫)
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薬丸 岳
集英社 (2015-11-20)
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「自分が生きている間には、たとえどんなことをしようと、とても償いきれない罪」
「それは……」
「人を殺したんだ」

友罪』本文より

薬丸岳の『友罪』。

少年犯罪者のその後の生活を描いた話。
名を変え、罪とどう向き合って生きるのかを軸に過去と向き合う人たちを配し、罪とその償いとはなんぞやを考えさせてくれる。
どうあっても変えられない過去。
過去を知られれば周りを不幸にしていく人物たち。
一生かけて償うという言葉はすごく簡素だけれども、その一生片時も幸せも嬉しさもなく、ただ他人から嫌われ罵られ続けるだけの人生とはなんなのか。
そりゃあ被害者遺族からすればというのを盛り込みつつも、いわゆる少年Aが青年になり、それを周りの人物の視点からだけで描いていくという。
なにかもやっとする。捉えきれない彼の深層心理がやたら現実味を増してくるし、ひたすらに悩み続け死にたいと思い続けながらもそれが何も意味をなさないことも知っていて、あまりに大きな事件ゆえの償い方を誰一人として教えられないという孤独感が圧倒的なペンの力をもって伝えてくる。

重いテーマな上に読後の余韻も半端ないな…

【小説】ナオミとカナコ

本→小説
12 /03 2017
ナオミとカナコ
奥田英朗
幻冬舎文庫
ナオミとカナコ (幻冬舎文庫)
奥田 英朗
幻冬舎 (2017-04-11)
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これはサスペンス・ドラマも真っ青のストーリーだぞ。あんた、わかってるのか!

ナオミとカナコ』本文より

奥田英朗の『ナオミとカナコ』。
もう最高!
最後の1ページまでまったく気が抜けなかった。

序盤の陰鬱なふたりの30歳をすぎた主人公描写。
さぁDV夫をどう殺害してくれようかとキャッキャと女子会のノリで割といい感じの殺害計画を立てわくわくした気持ちで実行の日を迎える。
ああもうこの後だよ!
殺害が終わってからの最高の展開。
殺害後と前で何が変わったのか。
晴れ晴れとした本来手に入るはずだった自由と殺人をしたことでのそれを隠しとおさなきゃいけない使命感。
追う者たちと追われる者たち、それぞれに勢力が分厚くなっていく不思議。
これがいわゆるミステリの追う者探偵役たち、そして追いつめられる側が主人公側。
だが、この主人公たちがタダでは終わらない。明らかに素人だし、いわゆる犯人側としては用意周到型とか天才型とかじゃない。
普通の女性ふたりがいかにこの状況を切り抜けていくかという疾走感と、なぜかなんとか逃げ切ってほしいという応援したくなる人物像。
これが最高に楽しい読書体験へとつながっていった感があるな。

【小説】代償

本→小説
11 /25 2017
代償
伊岡瞬
角川文庫
代償 (角川文庫)
代償 (角川文庫)
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伊岡 瞬
KADOKAWA/角川書店 (2016-05-25)
売り上げランキング: 5,758

こいつをどうにかしなければ、と思った。
この浅沼達也という男を、自分の存在そのものと引き換えにしてでも、どうにかしなければならない。

代償』本文より

伊岡瞬代償』。

すごいものを読んだ。
少年時代と弁護士時代。
このかけ離れた時代をつなぐのはクズ、悪、ゲス。そんな言葉では物足りない。
少年にして邪悪そのもの。あらゆる者の幸せを奪い取る者。浅沼達也。
もうね、この造形がすごい。
あらゆる小説の中でももっとも非道な少年じゃないだろうか。小学生にしてこれ。
虫唾が走るどころじゃない。誰かが殺さなければならないような存在。
もう彼の悪行のすべて、しかも自分じゃ手を下さないときたもんだ。
一切の罪を背負わないような所業。まさに天才。

その彼が捕まり、衝撃的な1部の終わりを経てなおなぜ彼は主人公に弁護など頼めたのか。
そして主人公と再び運命が交差し、一気にクライマックスへと向かうさまが緊迫感とついにあの悪との対決が見られるのかともうほんとわくわくしてページをめくる手がとまらなかった。

これはすごい小説だぞ…

【小説】ジャッジメント

本→小説
11 /11 2017
ジャッジメント
佐藤青南
祥伝社文庫
ジャッジメント (祥伝社文庫)
佐藤 青南
祥伝社 (2016-06-15)
売り上げランキング: 90,663

何年経っても、どんな仕事に就いても、たぶん僕らには、あの夏以上に輝く夏は訪れない。

ジャッジメント』本文より

あああ。まじか。
そういうことか。

冒頭の野球部員たちのタバコを吸う場面。
そこから栄光の甲子園への道と、現代の殺人容疑をかけられたプロ野球選手と甲子園時代に彼と戦った弁護士の二つのパートで構成され。
それがもうね。
最後の最後の最後でこういうことだったのか、と。
それぞれのパートの出来ももちろんいいのだが、それがあまりに効果的すぎて賞賛の拍手を送りたくなる。

【小説】神の子 上下

本→小説
11 /04 2017
神の子 上下
薬丸岳
光文社文庫
神の子(上) (光文社文庫)
薬丸 岳
光文社 (2016-12-08)
売り上げランキング: 20,619

おれの中で人間の区別は一通りしかない。
頭がいい人間か、頭が悪い人間か、--だけだ。

神の子 上』本文より

薬丸岳の『神の子』。
この分厚い上下巻の本。
だがしかしあまりに面白かった。一気に読んだ。

戸籍がなく、人の戸籍を奪い犯罪組織にいた少年。
だが彼は天才だった。

これだけでノワール色たっぷりの世界征服でもたくらむのかと思いきや。
この天才少年を軸に様々な人間が彼にかかわり人生を変えていく。
いや、世界すら変わっていったというべきか。

あまりに予想外な方向へと突き進む話にくぎ付けになった。
すごい小説!

∀ki(あき)

自由に生きてます。
色々読んだり見たりしてます。

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