【ミステリ】彩紋家事件 3 彩紋家の一族

メフィスト賞→清涼院流水
09 /26 2015
彩紋家事件 3 彩紋家の一族
清涼院流水
講談社文庫
彩紋家事件 (3) 彩紋家の一族 (講談社文庫)
清涼院 流水
講談社
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「--オー・マイ・ゴッド!」

彩紋家事件3』本文より

JDCシリーズの歴史においてもっとも最初の大きな事件。
コズミック・ジョーカーからカーニバルにおいてまで何度も語られる事件。

大幅に文章を手直しされた文庫版完結。

まさに「オー・マイ・ゴッド」だ。
なんとなくイメージしてたノベルス版と違う印象を受けたのも袋とじを読むと納得した。
トップランを完結させ、パーフェクト・ワールドの12か月刊行をやってのけた清涼院流水だからこその2008年のこの改稿。
ノベルス版のころからもちろん言葉で遊ぶ文体と、その構造は魅力的だったけれども、もっともっと洗練されてる。
そして内容も。

歴史を語り、メフィスト賞の歴史を語り、清涼院流水を語る。
語るというか遊んでいる。
文字が遊んでいるという表現が適当だろうか。

ノベルス版から何年も経ってからの素晴らしい改稿だったと思う。
内容はともかくとして。

絶対に解けないミステリ。
神に挑むかのごとき事件たち。
そりゃ伝説として語り継がれるわけだわ、と。
そしてJDCのコズミック・ジョーカーへと歴史は紡がれていくというのもぞくっとくるな。


さぁ。
これが刊行されてから7年。
JDC最後の双子連続消去事件。
今の清涼院流水ならどんな風に事件を小説もしくは大説、もしくはあらたな何かで語るのだろうか。
いつか出るであろう四大悲劇でいまだ語られていない事件に期待。

【ミステリ】彩紋家事件 2 白と夜

メフィスト賞→清涼院流水
09 /12 2015
彩紋家事件 2 白と夜
清涼院流水
講談社文庫
彩紋家事件 (2) 白と夜 (講談社文庫)
清涼院 流水
講談社
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「螽斯のように、いつも新鮮に感動する者は珍しい。どれほど巨きな驚きでも、何度も体験すれば、ふつうの者なら耐性がついて慣れるか、飽きてしまうものだが……。螽斯は奇術に向いているよ。観客としては、既に超一流だ。世の中の奇術師たちが、泣いて喜ぶぞ」

彩紋家事件 2』本文より

文庫版に再構成された『彩紋家事件』2冊目。
長い長い奇術サーカスがほとんどを占める。

ああ。
ノベルス版でもここらへんでほんとうにくじけそうになった。
そしてラスト付近からようやく本編へ。

でもサーカス部分も奇術の家系と、いったい家の中の誰がどういう役目でいているのかが理解できた。

さて、これがどう最後につながっていくのか。
ジョーカーとかコズミックとかカーニバルはしっかり記憶が残ってるんだけど彩紋家はあんまり記憶に残っていないので新鮮な気持ちで読めそう。

【ミステリ】彩紋家事件 1 奇術が来りて幕を開く

メフィスト賞→清涼院流水
06 /21 2014
彩紋家事件 1 奇術が来りて幕を開く
清涼院流水
講談社文庫
彩紋家事件 (1) 奇術が来りて幕を開く (講談社文庫)彩紋家事件 (1) 奇術が来りて幕を開く (講談社文庫)
(2008/04/15)
清涼院 流水

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後年に「犯罪革命」と称される伝説の事件が彩紋家で始まった当時、日本探偵倶楽部は、のちの大組織の原型ですらない、発足数年目の小さな探偵事務所だった。

彩紋家事件 1』本文より


JDCのエピソード0ともいうべき「彩紋家事件」。
コズミック・ジョーカーからカーニバルまで幾度も語られながら、凄い事件だったとしか記述されない事件である「彩紋家事件」。
その三分冊の1冊目。

ノベルスが発売した当初に読んだから、もうどれくらいぶりだろう。
10年ぶりか。

JDCが発足する様にはニヤニヤさせられ、このあとの大きな伏線となる奇術パートではまだ探偵たちは活躍しないのかと読み進める。

そう。まさにプロローグのみ収録した1冊目なので、なんとも言いようのない続きを読まなければ探偵パートが進まないという…

でも分冊の意味としては完璧だし、まさにこの本が終わった直後から本当のはじまりだと考えればいいところで終わってるんだよなぁ。

読み返すという意味では伏線のみ思い出そうかなと思ったけれども10年前なのでほっとんど覚えてないときたもんだ。

とにもかくにもJDCの創生メンバーの活躍を早く読ませろ、と(笑

【小説】コズミック・ゼロ

メフィスト賞→清涼院流水
08 /05 2012
コズミック・ゼロ 日本絶滅計画
清涼院流水
文春文庫
コズミック・ゼロ: 日本絶滅計画 (文春文庫)コズミック・ゼロ: 日本絶滅計画 (文春文庫)
(2012/05/10)
清涼院 流水

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「われわれで、日本にいる人をゼロにしよう。いわば、これは<日本絶滅計画>であり、コズミックな――つまり、壮大で秩序のある――<ゼロ計画>だ」

コズミック・ゼロ』本文より

非常に読むのを楽しみにしていた。
清涼院流水のデビュー作と同じタイトルを冠した『コズミック・ゼロ』。
壮大なミステリであり、荒唐無稽とされ、これはミステリであるミステリでないとかいろいろな議論を巻き起こした問題作をデビュー作として上梓した作家の原点に返り咲くのか、新たな可能性を魅せてくれるのかと楽しみにしながら読んでいた。

誰がなんのために、どうやって。
これをミステリとするなら、これはれっきとしたミステリであり、その過程としてこの本はなにを伝えてくれるのか。
そうまさに「こうなってはいけない」というものをエンターテイメントとして見せてくれた。

1億3000万人をいかにして絶滅させてくれるのかという壮大なミステリであり、ここで描かれたものは明らかにリアリティのあるものとして魅せてくれたと思う。
どんな自然現象よりも密室殺人事件よりも、実行するかできるどうかは別にして可能なものとして見ることができるし、その時が来た時に自分たちはどうするのか。

清涼院流水氏が作家としてもっとも影響を受けた阪神大震災、そしてつい1年前の東北の大地震を経た時に命はいとも簡単になくなることを知っている我々はどう生きるべきかを考えさせるものでもあったと思う。

ここ10年の清涼院流水の本の中でもっとも楽しかったです。
そして森博嗣が解説を書いているというのにもものすごく感慨深い文庫となったのではないかと思います。


JDC、木村シリーズ、トップランにパーフェクトワールドを経てこそ生まれいずることのできた「コズミック・ゼロ」堪能させていただきました。

【小説】パーフェクト・ワールド Book.12

メフィスト賞→清涼院流水
01 /14 2012
パーフェクト・ワールド What a perfect world!
Book.12 Perfect Twelve [完全な12]

清涼院流水
講談社BOX
パーフェクト・ワールド What a perfect world! Book.12 Perfect Twelve (完全な12) (講談社BOX)パーフェクト・ワールド What a perfect world! Book.12 Perfect Twelve (完全な12) (講談社BOX)
(2007/12/04)
清涼院 流水

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ぼくは車イスを前進させる。
十字路の――十字架の中心へ。世界の核心へ。
「運命」に選ばれた「12使徒」――<完璧な12人>と共に。

パーフェクト・ワールド 12』本文より


パーフェクト・ワールド』最終巻。

終わったぁぁぁぁ。

60Pに及ぶこれまでの11か月のあらすじを経て、彼は不完全な世界から完全な世界へと到達した。
そしてこれまでの伏線も回収。

英語も物語も。
すべてが逆転の発想で、落ち着くところに落ち着いた。
見事だ。
ほんと見事な着地点だった。

確かに賛否あるかもしれないのかもしれないけど、この真相にエースが「気づいた」、そのことこそが一番大事で、読者も気づけばそれはすごくハッピーなことなんだと思う。

時々面白くないとか微妙とか思うこともあったけど、それらすべてを含めて楽しかったーー。

【小説】パーフェクト・ワールド Book.11

メフィスト賞→清涼院流水
09 /21 2011
パーフェクト・ワールド What a perfect world!
Book.11 Eleven-plus [選抜試験]

清涼院流水
講談社BOX
パーフェクト・ワールド What a perfect world! Book.11 Eleven-plus (選抜試験) (講談社BOX)パーフェクト・ワールド What a perfect world! Book.11 Eleven-plus (選抜試験) (講談社BOX)
(2007/11/02)
清涼院 流水

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辿りつけば必ず死ぬと言われる、世界の神秘「ワンネス」――。
今夜ぼくが死ぬ「運命」なら、逆説で、辿りつけるはずだ。
ぼくは「ワンネス」に辿りついて死ぬのだろうから。

パーフェクト・ワールド Book.11』本文より

残りは12月の1冊だけ。
どう続くんだ。

運命の日「11月28日」が訪れる。

ワンネスの13人が揃う。
すべての準備が整いいよいよ最終決戦というか、ついに運命に対しての反撃がスタート。

全てがそろって11月28日に挑んで、で、どうなったんだ。
すべてがこの日に合わせての準備のための11月だったもんなぁ。

文句なしにクライマックスだ。
最後に揃うことはわかっていたけれども、やっぱり盛り上がる。

【小説】成功学キャラ教授

メフィスト賞→清涼院流水
08 /30 2011
成功学キャラ教授 4000万円トクする話
清涼院流水
イラスト:西島大介
講談社BOX
成功学キャラ教授 4000万円トクする話 (講談社BOX)成功学キャラ教授 4000万円トクする話 (講談社BOX)
(2006/11/01)
清涼院 流水

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人間の成功に限界はありません。成功の限界を決めるのは決して他人ではなく、あくまで自分自身です。

成功学キャラ教授』本文より

成功学の全十講を収録。ファウストに収録された6講までと書き下ろし。

読んで字のごとく成功するためのいろいろが書かれている「小説」。

キャラ教授の講義を聴く人間というのが主人公。
講義を進めるにつれ、ふるいにかけられたり、自ら卒業したり。
最終的には1人だけしか全講義を聴くことはできない。

サバイバルのようでもある。

でもやっぱり成功書。
それも作者が読んだ何百冊という成功書の要約とも言うべき内容だから、読んでいてすごく納得のできる内容でもあり、誰にでもできることばかり。

これは分かりやすくて、しかも押しつけがましくなくてイイ。

【小説】パーフェクト・ワールド Book.10

メフィスト賞→清涼院流水
07 /23 2011
パーフェクト・ワールド What a perfect world!
Book.10 Ten Commandments [十戒]

清涼院流水
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(2007/10/02)
清涼院 流水

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「『ワンネスの13人』を集める時が来たんだよ」

パーフェクト・ワールド Book.10』本文より


パーフェクト・ワールド』10冊目10月。

最期の人類をかけた戦いがはじまった!
終局に向けて最初からの伏線『ワンネス』もついに動き出した。
そしてエースとレイの話も急転直下!

ようやく、ようやく面白くなってきた。
シヴァさんとの戦いが長かったもんなー。

残り2か月。
しかしクライマックスは確実に次の巻。

物語も、運命の話も、英語も京都も。この巻は非常に満足。

【小説】パーフェクト・ワールド Book.9

メフィスト賞→清涼院流水
07 /22 2011
パーフェクト・ワールド What a perfect world!
Book.9 on the Cloud Nine [雲の上の心地]

清涼院流水
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パーフェクト・ワールド What a perfect world!Book.9 On the Cloud Nine~雲の上の心地~ (講談社BOX)パーフェクト・ワールド What a perfect world!Book.9 On the Cloud Nine~雲の上の心地~ (講談社BOX)
(2007/09/04)
清涼院 流水

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「2000どころじゃない。このウラ技なら、無限に英単語を記憶し続けることができる。英単語の無限記憶法――」
そして、ぼくは高らかに宣言した。

「―――<無限ドゥミノ>を始めよう」

パーフェクト・ワールド Book.9』本文より

パーフェクト・ワールド9冊目。9月。

英単語を一ヶ月で2000覚えるための必殺技が炸裂。
これできるんか。
面白いとは思う。
ってか無限ドゥミノだけで1冊本が出たら非常に面白いと思う。

しかしまた英単語の話か。
本編最後の最後まで話がほとんど動かなかった気がするし orz

動け本編!

【小説】パーフェクト・ワールド Book.8

メフィスト賞→清涼院流水
07 /21 2011
パーフェクト・ワールド What a perfect world!
Book.8 Figure of Eight [8の時の形]

清涼院流水
講談社BOX
パーフェクト・ワールド Book.8―What a perfect world! (8) (講談社BOX)パーフェクト・ワールド Book.8―What a perfect world! (8) (講談社BOX)
(2007/08/02)
清涼院 流水

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救世主さん、けっこう細かい性格ですね(微苦笑)。

パーフェクト・ワールド Book.8』本文より

パーフェクト・ワールド8冊目。8月。五山の送り火の月。

前巻の楽しさはなんだったのか。
救世主さんほんと細かすぎw
シヴァさんの奔放お遊びムードと違って、力が入りすぎていて、なんだかなぁ。
その真面目さと細かい性格はたぶん持ち味なんだろうけど。エースの。

1か月で英単語を1000覚える方法。それにほとんど費やされた巻だった。
1000とかいっても、こんなもんなのか。発想の違いによって、覚えるというよりもすでに覚えてるってわけか。

次のシヴァさんの指令にエースはどう対処するのか。
シヴァは命をかけてどうのこうのというよりも、エースに乗り越えさせるためにこそ、こんな勝負をしかけてるよーな気がしてきた。

【小説】パーフェクト・ワールド Book.7

メフィスト賞→清涼院流水
07 /20 2011
パーフェクト・ワールド What a perfect world!
Book.7 Seventh Heaven [最上の天国]

清涼院流水
講談社BOX
パーフェクト・ワールド What a perfect world!Book.7 Seventh Heaven(最上の天国) (講談社BOX)パーフェクト・ワールド What a perfect world!Book.7 Seventh Heaven(最上の天国) (講談社BOX)
(2007/07/03)
清涼院 流水

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「ハロー、救世主。そして――グッバイ、救世主」

パーフェクト・ワールド Book.7』本文より

パーフェクト・ワールド』第7巻。

一気に盛り上がってきたー。

7月の7巻目は祇園祭。

運命に翻弄され運命の恋人のような人物を見つけたエース。
ああもう!
ここまでまさかの危機が現れるとは。

誰が生き残り、そしていったいこの京都で何が起こっているのか。
陰陽師が作った結界の中の「ケモノノニオイ」。

すべてがこの7月に絡んできた。
そして謎も次々に解かれるはず。
ああ楽しみだ。

【小説】パーフェクト・ワールド Book.6

メフィスト賞→清涼院流水
07 /20 2011
パーフェクト・ワールド What a perfect world!
Book.6 Sixth Sense [第六感]

清涼院流水
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パーフェクト・ワールド What a perfect world!Book.6 Sixth Sense(第六感) (講談社BOX)パーフェクト・ワールド What a perfect world!Book.6 Sixth Sense(第六感) (講談社BOX)
(2007/06/05)
清涼院 流水

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ぼくは、「英語」については、先生だけれど――。
「運命」については、なにも心得のない生徒なんだ。
サトルから見たら、ひどい劣等生かもしれないな…。

パーフェクト・ワールド Book.6』本文より

運命を否定してきたエースが本格的に運命に巻き込まれ始めた。

エースに対しての死の予告。
それをしりぞけるための大きな対価。

すべては7月の決戦!
やっぱり5月の話は運命の前哨戦だったんじゃないか。
伏線が次々に明かされていく。
そしてものの見事なまでに巻き込まれていく。


京都の話もずいぶんとマイナーなところにも話は及んできた。
ここらへんになってくると京都を知ってるつもりだったけど、まったく起源や由緒も知らないところも、ただ知っていたつもりだったところも多々でてきて楽しい限り。

英語は…
なんだろう。
いまこの話?ってのが多かった。
「can」や「will」の本来の意味。
学校では通り一辺倒のことしか教えないからこそ伝わらないニュアンスってのがよくわかった。
けど、これってもっと最初にやるんじゃと思っているのが、もはや学校での英語概念にとらわれているのかもしれないな。
まずは積極的に英語を使うことができて、それから細かいニュアンスへと入っていっているのかもしれない。

【小説】パーフェクト・ワールド Book.5

メフィスト賞→清涼院流水
07 /19 2011
パーフェクト・ワールド What a perfect world!
Book.5 Five-star [五つ星、超一流]

清涼院流水
講談社BOX
パーフェクト・ワールド What a perfect world!  Book.5 Five‐star(五つ星、超一流) (講談社BOX)パーフェクト・ワールド What a perfect world! Book.5 Five‐star(五つ星、超一流) (講談社BOX)
(2007/05/08)
清涼院 流水

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人生を豊かにする、あいうえお――!?

パーフェクト・ワールド Book.5』本文より

『パーフェクトワールド』5巻目、5月、葵祭。

運命を否定するエースが運命に翻弄され始めた。

陰陽師の存在が出てきたり、
クローバによって明かされるワンネスの謎。

葵祭の中で動く運命の物語もそろそろ中盤戦に入っていった。

新たな運命をどう切り開いていくのか。
さぁさぁ中盤戦ながらひとつのクライマックスへと向かいそうな予感がしてきた。
新たな登場人物、エースのように不完全な世界で生きる兄弟はどう物語に影響してくるのかが楽しみだ。


それにしても英語要素がどんどん減ってきたな。
今回は英語も少なかったし、今後の大きな物語への橋渡しのような話だったので1冊としてみるとちょっとイマイチ。

【小説】パーフェクト・ワールド Book.4

メフィスト賞→清涼院流水
03 /10 2011
パーフェクト・ワールド What a perfect world!
Book.4 Four Winds [四方八方]

清涼院流水
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パーフェクト・ワールド What a perfect world !  Book.4 Four Winds(四方八方) (講談社BOX)パーフェクト・ワールド What a perfect world ! Book.4 Four Winds(四方八方) (講談社BOX)
(2007/04/03)
清涼院 流水

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「……決戦の地は、四条通じゃ!」

そう高らかに宣言して、クローバは電話を切った――。

パーフェクト・ワールド Book.4』本文より

パーフェクト・ワールド』4巻目。
前巻のつまらなさはなんだったのか。
「4」巻だけに謎の占い師クローバに大きく詰め寄った。

四条界隈が舞台に大きく関わってくるので、祇園しかり、四条大橋のお坊さんだったり。
あぁもう見たことある風景ばっかりだ。
京都をよく歩く人にとっては馴染みあるものばっかりだと思う。

また「ワンネス」へたどり着くための方法も提示された。
いまエースがいる場所を「完全でない場所」であり、運命を信じないとする世界。
対して、彼が歩ける世界を「完全である世界」=パーフェクトワールドでとするならば、やっぱり歩ける世界がパーフェクトなのか。
運命に導かれるかのように進んでいったいる核となる人物も彼が完全だった時にかかわった人物なんかな。

鍵の次々に提示にどんどん進むストーリー。
英語そっちのけってわけでもないけど、こうも一気に進んでくれると楽しいことこの上ないです。

【小説】パーフェクト・ワールド Book.3

メフィスト賞→清涼院流水
03 /09 2011
パーフェクト・ワールド What a perfect world!
Book.3 Three Cheers [万歳三唱]

清涼院流水
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パーフェクト・ワールド What a perfect world! Book.3「Three Cheers(万歳三唱)」パーフェクト・ワールド What a perfect world! Book.3「Three Cheers(万歳三唱)」
(2007/03/01)
清涼院 流水

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来年の今頃は、ぼくの教え子全員で「バンザイ」できるように。
「乾杯!」の意味があるチュェ(→ィ)ァーズ!(Cheers!)がうまく3つ重なってくれるように、ぼくは今から祈るような気持ちだ。

パーフェクト・ワールド Book.3』本文より

パーフェクト・ワールド』3巻目。
キャナスピークも3に入った。
今度は母音「ア」の発音に関して。

物語は黒老婆(クローバ)を求めて京都をいろいろ回る。
ってかなぜにそんなに運命をかたくなに信じないんだエースくんは(笑
むしろ怨んですらいるような。

そんな恨み節満載なのに、ものすごく傷つきやすいし変身したレイを見て嫌悪感もいっぱい。
…京都にいるのにあの程度で傷つくのか、エースくんは。


なんだかなぁ。
京都観光にはもってこいなんだけど、英語部分もインデックスがついているわけでもなし、物語も正直最後の1ページだけで満足だし。
クローバやレイの本当の意図や変身を持つに至った理由や、英語を絡める必然性が今後見られるはずってところにしか興味もてないよ orz
残り9冊のどこかで楽しめるようになったらいいんだけど。

【小説】パーフェクト・ワールド Book.2

メフィスト賞→清涼院流水
03 /07 2011
パーフェクト・ワールド What a perfect world!
Book.2 Two to Tango [タンゴを踊るふたり]

清涼院流水
講談社BOX
パーフェクト・ワールド  What  a  perfect  world!  Book.2 (講談社BOX)パーフェクト・ワールド What a perfect world! Book.2 (講談社BOX)
(2007/02/02)
清涼院 流水

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"Hey, dear my son, the first stage came to an end.
Let's make progress in out 'Can-a-speak'."

パーフェクト・ワールド Book.2』本文より

キャナスピークが進化。
さらなるカタカナで英語を表記するルールを細分化。
よりネイティブの発音に近くなった。

パーフェクト・ワールド』2巻目。

メインの話よりも英語の話の方が面白い。
京都に関してはまだメインの観光だけだし…
こう読むと京都のバリアフリーというのも面白い。
普段歩いている時には気にしたことがなかった。
車椅子の人用のルートがあったりするな、って程度で。


2巻目の時点でも英語については基礎を抑えてきた感じがする。
12冊終わるころには京都を観光案内できるくらいのレベルを目指すのか。
それとももっと喋れるってところまでなのか。

劇中でエースの母親が反復練習しているように、声に出して反復していくのか本来のこの本の使い方なんだろーなー

【小説】パーフェクト・ワールド Book.1

メフィスト賞→清涼院流水
01 /23 2011
パーフェクト・ワールド What a perfect world!
Book.1 One Ace [ひとつのエース]

清涼院流水
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パーフェクト・ワールド What a perfect world! Book.1 (講談社BOX)パーフェクト・ワールド What a perfect world! Book.1 (講談社BOX)
(2007/01/10)
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「英数、日本人が英語を聴き取れない大きな理由はな、知らない音が含まれるからなんだ。人は、自分が発音できない音を聴き取ることは出来ない。日本語にない発音をひとつ体得するたびに、今まで聴こえていなかった音が、イヤでも耳に飛び込んでくるよ」

パーフェクト・ワールド Book.1』本文より


清涼院流水の大河ノベル第1弾。

英語を理解するための語学であり、京都を学ぶための観光学でもあり、そして謎を孕んだ小説でもある。
なんだこれは。

なんなんだろう。ほんと。
ジャンルにも分けるのが難しいし、かといって小説であるのには違いない。
横書きだけど。

なんせ初めて体験するようなタイプの本だけに、なにを言いたいかが定まらない。
とにかく新鮮な本です、これは。

【大説】探偵儀式 The novel

メフィスト賞→清涼院流水
08 /07 2009
探偵儀式 The novel メフィスト症事件
The case of mephisto syndrome

清涼院流水
原案:大塚英志
イラスト:箸井地図
角川書店
探偵儀式 THE NOVEL  メフィスト症事件 (角川コミックス・エース)探偵儀式 THE NOVEL メフィスト症事件 (角川コミックス・エース)
(2009/07/25)
清涼院 流水

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「オレは、今でもルーシー・モノストーンの亡霊をおいかけてるのさ」
ぼくは興味を惹かれた。想像以上に巨きな話なのかもしれない。
「じゃあ、メフィスト症候群も、ルーシーの仕業なんですか?」

探偵儀式 The novel』本文より

コズミック&ジョーカーでJDCの世界に浸り、清涼院流水と森博嗣の影響によりメフィスト賞関係にどっぷり、同時期に多重人格探偵サイコやジョカ・MADARAによって大塚英志の物語および評論に手を出しまくった者としては絶賛せざるを得ない話だった。

もうニヤニヤしっぱなしだ。

コミック版で大塚英志が解説にて探偵儀式清涼院流水およびミステリに関する論と位置づけたのと対照的に、今度は清涼院流水による大塚英志とミステリを論じたものとなっていたように思う。

いや、物語の捉え方は人それぞれですけどね。

それにしたってラストへのもっていき方は大塚英志の本をずっと読んできた者としては楽しくて仕方ないと思えるのはどうなんだろ。
ってかよっぽど読んでる人じゃないとなんじゃこりゃってなっちゃうんじゃと思わなくもない。


もうひとつの探偵儀式と多重人格探偵サイコのルーシー・モノストーンを巡る物語、楽しく読ませていただきました。

【大説】Wドライブ 院

メフィスト賞→清涼院流水
07 /18 2008
Wドライブ院
清涼院流水
講談社文庫
Wドライヴ院 (講談社文庫)Wドライヴ院 (講談社文庫)
(2001/08)
清涼院 流水

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室内の三人は、木村彰一が扉を開くと同時に視線を向けてきた。
まったく同じ顔で三方から同時に見られる。かなり異様だった。
室内で待っていた三人は、全員、木村彰一とまったく同じ容姿。

『Wドライブ 院』本文より

清涼院流水の『19ボックス』の文庫版である『Wドライブ院』を再読。
文庫版というよりも改定版みたいな感じだろうか。

文庫版の解説は活字倶楽部の編集長の武井千秋


19ボックス』に収録されている
・『カウントダウン50』
・『木村間の犯罪×Ⅱ』のふたつを改定し、
・『Wカウントダウン50』
・『木村さん殺人実験W』として収録。

なお
・『華ある詩~モナミ~』
・『切腹探偵幻の事件』はカットされているので、興味がある人はノベルス版を読んでみるのもいいかも。


ミステリというわけでもなく、小説というわけでもない。
増える恐怖を描いた『木村さん殺人実験W』と減る恐怖の『Wカウントダウン50』のバランスも実にいいと思う。

なにより、この頃の清涼院流水の中ではもっとも短いというのも魅力。

また独特の言い回しやレイアウトに凝った文字の羅列という20世紀~21世紀初頭に見られた清涼院流水ならではの物語の書き方もたぶんこの頃が絶頂期。

いま読むとなんか懐かしい感じすらするんだよなぁ。
『トップランド』以降は少しずつ変わっていった感じがするし。

初期の清涼院流水に触れる場合には必読かと(笑


ラストの「物語の外」はあるお寺だったかと記憶してます。
たぶん奈良県奈良市のある場所。
地図でよっく見るとあら不思議。
なんかお馴染みっぽい場所が(笑
もうホントにある意味くだらなくも、でも盛大に笑えるネタだよなぁ(笑

【大説】トップラン&ランド完

メフィスト賞→清涼院流水
03 /18 2008
トップラン&ランド完
清涼院流水
表紙イラスト:田島昭宇
幻冬舎文庫
トップラン&ランド完 (幻冬舎文庫)トップラン&ランド完 (幻冬舎文庫)
(2004/04)
清涼院 流水

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35年の歳月が流れても、変わらないものがある。

トップラン&ランド完』本文より

『トップランド』が2002でシリーズが完結してから2年後に発売された真の完結編『トップラン&ランド完』。
すべての謎があきらか…になってるのか。
なってるのかもしれないけれども、「えええぇぇえぇ」とはなるな(笑

50年代からのNEWSを取り込みながら、その年年のNEWSを1冊の本ごとにパッケージングし物語を進めてきた『トップラン&ランド』シリーズもこれで終わり。
なぜNEWSが重大なのか。

世界で何が起こって、何が変わってきたのか。
歴史と共に人の価値観や考え方も変わってきたのか。

それを読者が再認識しながら読み、最後に究極的に『変わらないもの』を提示した大長編だった。
ここにたどり着きたかったのかよっ。

以前に読んだときは2年ぶりに読むということもあり、前までになにがあったっけかなと思いながら読んでいた。
今回は結構短めのスパンでシリーズを一気に再読したので、ようやくこのシリーズで言いたかったことってのに気づけたような気がする。

∀ki(あき)

自由に生きてます。
色々読んだり見たりしてます。

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