FC2ブログ

【ミステリ】世界の終わり、あるいは始まり

本→歌野晶午
06 /20 2007
世界の終わり、あるいは始まり
The End of the World, or the Beginning.

歌野晶午
角川文庫
世界の終わり、あるいは始まり (角川文庫)世界の終わり、あるいは始まり (角川文庫)
(2006/10)
歌野 晶午

商品詳細を見る

顔見知りのあの子が誘拐されたと知った時、
驚いたり悲しんだり哀れんだりする一方で、
わが子が狙われなくてよかったと胸をなでおろしたのは私だけではあるまい。



歌野晶午の「世界の終わり、あるいは始まり」。


自分の子供がもしかしたら世間で騒がれている連続誘拐殺人事件の関係者かもしれない。
いや、もしかしたら犯人なのかもしれない。
子供はまだ小学生。
未来に夢を持っている我が子に限ってそんなことはありえない。


そんなショッキングな場面からはじまる物語。

あぁもう。
またか。
また歌野晶午の本だ。
下手に内容を語れるものじゃなかった。


親から見た心理はすごくおもしろかった。

親って子供のことをどれだけ知ってるだろう。
自分が子供のときっていうのもあんまり学校のことは親に話さなかった気がする。
話したのは結構表面的なこととか、おもしろかったこととか。
もちろん話さなかったことの方が圧倒的に多い。
そりゃあ秘密だっていっぱい持ってた。
絶対親にもばれてない(笑
親の気持ちなんて全然考えられてなかった。
そんなに器用でもなかったし。

ミステリとして、そしてこの本自体に隠された仕掛けも最高に楽しめるんだけど、そのほかにも「親と子」ってなんだろうって考えさせられた。

以下ネタバレあり。
なぜ、冒頭の引用があったのか。
その章の冒頭の引用がなくなってから話が飛び飛びになるのか。

それこそが、この本のトリックである。


驚いた。

だからどうした?と言って終わってしまうような内容である気もするけど逆に仕掛けられたトリックこそがこの本の真髄じゃないだろうか。

答えのない問い。

つまり「どうすれば悲劇を回避できるのか。また何が一番よい解決なのか。あなたならどうする?」ということなんじゃないかな。


知らなくていいこと。
知らなきゃいけないこと。
分かってあげないといけないこと。

情報はすべて自分の行動によって選択できる。

この本を読んで読者はなにを思うか、ってことこそが自分の内面の謎と向かい合わされるという最大のミステリなのかも(笑

コメント

非公開コメント

∀ki(あき)

自由に生きてます。
色々読んだり見たりしてます。

リンクやトラックバックは自由にどうぞ。