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【小説】暗いところで待ち合わせ

本→乙一
09 /26 2007
暗いところで待ち合わせ
乙一
幻冬舎文庫
暗いところで待ち合わせ (幻冬舎文庫)暗いところで待ち合わせ (幻冬舎文庫)
(2002/04)
乙一

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だれかに出会って、喜んだり悲しんだり、傷ついたりして、また別れる。それの繰り返しは、とてもくたびれそうだ。それならいっそ、最初から一人がいい。

暗いところで待ち合わせ』本文より引用。


乙一の『暗いところで待ち合わせ』。
田中麗奈主演で映画化もされている。

何度目だろう。
3度目くらいだろうか、この本を読むのは。
乙一の本で初めて読んだ本がこれだった。
そんでもって一番好きな本でもある。


ミステリーという構成はしているし、その落としどころも見事なんだけど、それ以上に特筆すべきなのは主人公ふたりの寄り添い方だろうと思う。

盲目になってしまった一人暮らしの女性。
事件の容疑者として警察から追われて、その女性宅に逃げ込む男性。
そしてそのふたりの奇妙な同棲生活がはじまる。

女性は眼が見えなくなり、両親にも先立たれ、周りの人との関係をわずらわしいと思っている。
男性も会社での人間関係に悩み、周りとの関係に踏み込めないでいる。

なんというか二人とも孤独じゃないのに、孤独に感じてしまってる。
たった一歩を踏み出せずに自分を卑下してしまっている。

その孤独を感じているということの描写がものすっっっごくいい!

そして物語が進むにつれて次第に孤独を感じるふたりが近づいていく。
けれども本当にゆっくりとしたスピード。
決して劇的に近づいたり、相手に何かを求めたりするわけではない。
言葉もかけない。
ただ歩くようなスピードで相手の心に近づいていく。

そのテンポがすごい好き。


個人的にこの本は傑作に思ってます(笑


【映画『暗いところで待ち合わせ』オフィシャルサイト】
http://www.phantom-film.com/library/site/kuraitokorode/index.html

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∀ki(あき)

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