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【小説】遠い声 遠い部屋

本→T.カポーティ
08 /21 2008
遠い声 遠い部屋
OTHER VOICES, OTHER ROOMS

トルーマン・カポーティ Truman Capote
訳:河野一郎
新潮文庫
遠い声遠い部屋 (新潮文庫)遠い声遠い部屋 (新潮文庫)
(1971/07)
カポーティ河野 一郎

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《まっとうな》少年はどんな様子をしていてしかるべきか、彼には彼なりの考えがあったのだ。してこの坊やはいささかその基準からはずれている。

『遠い声 遠い部屋』本文より

トルーマン・カポーティの処女長編。

のっけからしてイヤな光景からはじまる。
そして登場人物たちがなんとも人間くさくて、なんだか的を得た人間の描き方のようでキモチ悪い。
そしてこう…なぜに暗澹たる未来を待つだけの人生を持つ人しか出てこないのだろうか(笑

過去は語るのだけれども、未来は語らない。
むしろ過去にしがみついているというか…

そして主人公を含む少年たちもまるで子供っぽくない。
彼らなりの悩みを抱え、考え行動する様はまるで大人である。

そしてその大人たちが前述したような人たちなものだから、どうしても暗い雰囲気が出てしまう。
40年代後半という時代を考えると、このカポーティの出す小説の空気が受けたというのも時代の流れの影響があったのかもしれない。
そして子供と大人の境界がまるでないかのような描き方がされているのも、どことなくリアリティを感じる。


それにしても、まぁなんともげんなりする小説だった。
でもこれがカポーティの出発点となった小説と考えると納得である(笑

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