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【小説】冷血

本→T.カポーティ
09 /05 2008
冷血
IN COLD BLOOD

トルーマン・カポーティ Truman Capote
訳:佐々田雅子
新潮文庫
冷血 (新潮文庫)冷血 (新潮文庫)
(2006/06)
トルーマン カポーティ

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本書の素材は、わたし自身の観察によるものを除けば、すべて、公の記録か、直接の関係者とのインタヴュー、それも多くは相当の長期にわたって何度となくなされたインタヴューから得られたものである。

冷血』謝辞より

トルーマン・カポーティによるノンフィクション・ノベル『冷血』。
カンザスで起きた一家惨殺事件を取材し、小説化したもの。

小説という形態はとっているものの、ほぼ客観的に描かれており、また実際に起きた事件に対して5年と言う歳月を費やしただけに相当な臨場感が味わえた。

被害者の隣人・知人・裁判に関わった人。
また、犯人にもインタヴューを試み、相当この事件を掘り下げて書かれている。
それが家族という視点、また犯人のバックグラウンドとなる生い立ちに至るまで。

これらの素材を丹念に取材して書かれたものだとするとゾッとする。
一家の死に関わった人たちを実際に掘り下げていき、さらに得たものを本という形態へアウトプットしていったのだとするとよく精神的にもったな、と…

そのあたりについては映画『カポーティ』を既に見ていたので、この本を執筆するにあたってのカポーティの苦悩を知っているからこそ、なおよくもこんな本が書けたなと思えてしまう。


この冷血以降、晩年に至るまでアルコールと薬物による中毒に悩まされたのも理解できた気がする。

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