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【ミステリ】ジェシカが駆け抜けた七年間について

本→歌野晶午
11 /23 2008
ジェシカが駆け抜けた七年間について
歌野晶午
角川文庫
ジェシカが駆け抜けた七年間について (角川文庫 う 14-5)ジェシカが駆け抜けた七年間について (角川文庫 う 14-5)
(2008/10/25)
歌野 晶午

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「競技場で殺人を実行するのは不可能です。分身でもいないかぎり」

ジェシカが駆け抜けた七年間について』本文より

歌野晶午の『ジェシカが駆け抜けた七年間について』。
解説は千街晶之。

またえらく長いタイトルだよな(笑
『葉桜~』もそうだけど。

さて、どういったもんか。
申し分なく面白い。
しかし、それをどう説明したもんか。


のっけから語られる「もし分身がいたら」という話。
西澤保彦みたいなミステリへと突入するのかと思ったのも少しだけの間。
それ以降はジェシカのいる陸上競技のクラブチームの話がたんたんと語られ、実際に死人がでるのは中盤に入ったくらいだろうか。

そこからいわゆるミステリのように探偵が出てきたり、謎解きがされるわけでもない。

ただ漠然と「謎」だけが置かれる。

それこそ「分身」でもいない限り実行不可能。


謎はそれとなく、しかし整合性のある解答が読者の前に提示される。

そういうことか!?という驚きというよりは「なるほど。こういうことだったのね」という感じ。
謎が放置されたまま頭のなかがもやもやしているところに、手品のタネを明かしてもらったときのように納得できた。

それがまた気持ちいい。
ミステリらしさはほとんど感じられないが、実にミステリ的に紐解かれる内容が素敵な作品でした。

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