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【小説】ジーンワルツ

本→桜宮サーガ
07 /08 2010
ジーンワルツ Gene Waltz
海堂尊
新潮文庫
ジーン・ワルツ (新潮文庫)ジーン・ワルツ (新潮文庫)
(2010/06/29)
海堂 尊

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「お産は赤ちゃんも母体も生まれるのが当然だとみんな思っている。でも、それは思い違い。そんな風に感じられるのは、産婦人科医療が懸命に努力してきたから。でも、そうして築き上げたものが壊れるのは一瞬です。ぎりぎりのところで、現場の医師の奉仕に近い努力で成立していた産婦人科医療は、今や崩壊寸前です。誰が悪いのか、みなさんも考えてみて下さい」

ジーンワルツ』本文より

桜宮サーガのひとつ。
舞台は東京だけれども、極北大学や桜宮もしっかり絡んでくる。
産婦人科医療、不妊治療や首都東京と地方医療について描かれた『ジーンワルツ』。

現実問題をテーマにしながら小説にしたててくるのもナイチンゲールの小児医療やジェネラル・ルージュの緊急医療のときみたい。
少子化社会と言われている現在の日本において、産婦人科の立ち位置とはどのようなものなのか。
産科医療や医学の障壁となっていることはなんなのか。

実際に起きた福島県立大野病院の産科医が起訴された事件を参考にしたような事件も取り上げながら読ませてくる。

また登場する5人の妊婦の問題もそれぞれが不妊治療や代理出産、経済的自立ができていない女の子の妊娠など産むといってもさまざまな問題を孕んでいることを実感させてくれた。


そりゃ子どもを育てにくい、また生みにくいとされる時代とされるわけだ。
産むほうにとっても、それを手助けする医療に従事する人たちにとっても。
まだまだ日本の未来にとって何が足りていないかっていうのは考えなきゃいけない時代だよなぁ。

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∀ki(あき)

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