【小説】ドアD

本→山田悠介
05 /27 2011
ドアD
山田悠介
幻冬舎文庫
ドアD (幻冬舎文庫)ドアD (幻冬舎文庫)
(2009/08)
山田 悠介

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夢……?
そうでなければおかしいこの風景。
だが違う。夢がこんなハッキリしているはずはない。これは現実だ。

ドアD』本文より

山田悠介の『ドアD』。

気付くと知らない場所で閉じ込められた8人。
扉を開けて外に出るには1人の犠牲が必要だった。

ドアに「D」の文字が書かれた部屋。
Dとはなにか?
誰がなんのためにこの部屋を作ったのか。

もはやそんなことなどどうでもよくて、仕掛けられたいくつもの罠に対して、誰が生き残るのか、どう生き残るのかが描かれる。
もう単純な生き残りをかけた戦いである。

謎は謎のまま。作者には意図はあるのかもしれないけれども、描かれることはなく、圧倒的なスピード感でもって話が進んでいく。

完璧なクローズドサークルと、死んだ友人に対しての感慨も冷めやらぬまま、次の部屋へと進んでいく。
そして最後には…


これはいい。
このラストはたまらない。
山田悠介の本の中でもっとも好きかもしれない。

そしてこのゲームの中で猜疑心の描写がたくさんあったけれども、そのなかで「全員が力を合わせないと。一人で行動したって、助からないよ!」と言わせたのは面白い。
もしかしたら「全員で生き残る可能性」があったかもしれない、ってことだよな。
それを示唆したうえでのあのラストなんだから、読後感がもんもんとするほどに印象に残る本です。

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∀ki(あき)

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