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【ミステリ】セカンド・ラブ

メフィスト賞→乾くるみ
07 /07 2012
セカンド・ラブ THE HIGH PRIESTESS
乾くるみ
文春文庫
セカンド・ラブ (文春文庫)セカンド・ラブ (文春文庫)
(2012/05/10)
乾 くるみ

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春香――そう、君はそもそも、誰なんだい? 本当に「内田春香」なのか?
美奈子――そう呼び掛けてみても、君は反応しないだろう。今は濃い化粧のせいで「美奈子」にそっくりな顔になっていることを、君はわかっているのか?
君はその最大の嘘を、これからもずっと隠し続ける覚悟が本当にできているか?

セカンド・ラブ』本文より

この序章から引用した言葉が、まさかあんだけ強烈な印象を残してくれるとは

乾くるみによる「タロウシリーズ」または「タロットシリーズ」と呼ばれるシリーズのひとつであり、「イニシエーション・ラブ」ともっとも近い作品。
セカンド・ラブ」。
この小説に配されたタロットカードは「(2)女教皇 The High Priestess」。

さぁ、来たぞ。
乾くるみの出世作『イニシエーション・ラブ』にもっとも近いと思われるようなタイトルであり、これもまたタロウシリーズのひとつというものが。
さらには主人公は童貞。これもまたイニシエーションと同じである。

さてさてどんなもんか…
読んだ。
読み終わった。
意味が分からない。
最終章を3度読む。
しっくり来ない。
序章に戻ってみた。
ぶったまげた。

時系列を押さえながら読んでみた。
放心した。
こういう意味なのかよ。

死ぬほど救われんわ。


イニシと同じ様にラスト2行ですべてが変わるというよりはラスト1章ですべてが変わる。
いや、ラスト2章か。
すべて伏線を拾い切れているとラストだけでも十分なんだろうけど。
これは、これはやっぱりもう一度最後まで読んで、登場人物を頭に叩きいれて読んでみると印象がかなり変わる。

イニシエーションの衝撃をもう一度という人にはお薦め。
同じ様な物語ならいいやという人は読まなくてもいいかもしれない(笑

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∀ki(あき)

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