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【ミステリ】春の魔法のおすそわけ

本→西澤保彦
07 /12 2012
春の魔法のおすそわけ
西澤保彦
中公文庫
春の魔法のおすそわけ (中公文庫)春の魔法のおすそわけ (中公文庫)
(2011/03/23)
西澤 保彦

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「それはだめだよ。だってその頃、あたしたちは生まれたままの姿で、子供のように無邪気にたわむれてる最中の予定なんだもの。このお部屋は、あたしたちのお花畑になっているはずですもの。そこへ他人を、土足でずかずか上げられて?」
「さすが本職。表現力がちがう」
ビールのことで頭がいっぱいのときの小夜子に、皮肉は通じない。

春の魔法のおすそわけ』本文より

西澤保彦のエロとミステリ心あふれる酔っ払い小説。
エロ系西澤保彦といえば森奈津子シリーズ。
酔っ払いといえばタックシリーズだろうか。

そのふたつを掛け合わせた45歳小説家女性独身女性の酔っ払いっぷりと、若い男性をひっかけて久々に行為に及ぼうとしていく様がすごくエロくて面白い。
実にいいコメディ。

かと思えば最後にはミステリ分が炸裂する。
読んでてミステリ小説だってことすら忘れてたよ。

あまりに会話という会話や行為が楽しすぎて。

人間味あふれる女性小説家の小夜子さんもいい味を出してるし、彼女の昔の男に似た男の子の少し客観的に小夜子さんに対応するジェントルな振る舞いもいい。
そもそもの2000万円入ったバッグを拾っちゃったぜというところからスタートする、この2000万円はなんなのかっていうのとこれをどう数日で使い切ろうかと画策する小夜子さんもバカバカしくて人間らしくていいんだよな。
ああ。それがまぁ。あんなラストを迎えるための伏線ですらあったとは。


見事に騙されたというか騙されて実に爽快な気分を味わえたかも。

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∀ki(あき)

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