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【ミステリ】彼女の血が溶けてゆく

メフィスト賞→浦賀和宏
04 /28 2013
彼女の血が溶けてゆく
浦賀和弘
幻冬舎文庫
彼女の血が溶けてゆく (幻冬舎文庫)彼女の血が溶けてゆく (幻冬舎文庫)
(2013/03/14)
浦賀 和宏

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仕事だからやるのだ。金のためにやるのだ。それ以外の目的はない。決して――。

彼女の血が溶けてゆく』本文より

浦賀さんの新作は単発ものだったか。
そして案の定のように臓器が出てきて、おおいつもの浦賀さんだとか思っていたら予想外なほどにミステリで、そしてどんでん返しのようなラストにしびれた。
もしかしたらSF設定でも入ってくるのかもしれないとかすら思ったのに。

彼女の血が溶けてゆく』。
まさに赤血球が正常通りの働きをせず、脾臓をとる手術をした今回の死亡者。
医療ミスが騒がれ、訴えられた彼女の元夫でありフリージャーナリストが雑誌の記事にすべく様々な関係者に聞き込みを続けていく。

怖いな…
誰もが仕方ない仕方ないと嘆きながら打算的に日常を送っている登場人物たちだからこそ、一体今回の事件はどこになにがあって原因で一連の騒ぎへと発展してしまったのか。
すべてにおいての悪も犯人というのもあったわけじゃない。
全部の伏線が繋がってしまったからこそわかる今回の悲劇。
そうなんだよ。
繋がってしまったことこそが驚愕した。
とんでもない大どんでん返しだ。
ラストまで目が離せないとはこのことか。

これなら、浦賀さん初心者にすごく薦めやすいな。
シリーズもので文庫化されてないものも多いだけに。


さて、若干の救いのあるラストに主人公がとった行動。
ラストが美しく見えるけれども、果たしてそのあとを考えると幸せがあっただろうか。
これに対してあの主人公ならどこかで破綻するだろうとか抱えきれんのじゃないかと考えてしまうから、若干後味が悪くかんじたかも。

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∀ki(あき)

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