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【小説】ティファニーで朝食を

本→T.カポーティ
07 /18 2015
ティファニーで朝食を
Breakfast at Tiffany's

トルーマン・カポーティ Truman Caporte
訳:村上春樹
新潮文庫
ティファニーで朝食を (新潮文庫)
トルーマン カポーティ
新潮社
売り上げランキング: 15,650

「ミス・ホリデー・ゴライトリー」、その下の隅に「旅行中」とあった。それはまるで歌の文句みたいに僕の耳に残った。「ミス・ホリデー・ゴライトリー、トラヴェリング」

ティファニーで朝食を』本文より


村上春樹訳で再読。
龍口直太郎版とはまた違った趣だった。

映画も見て旧訳も読み、今回読むと自由さ、ホリデー・ゴライトリーがどこにもいつかず、誰のもとにいるわけでもなく。
決して彼女は幸せをつかむかどうか、掴まないだろうとは思ううんだけれども、彼女の持つ自由さには単純に憧れる。
人生を旅行中と称する彼女の身勝手さ、地に足がつかない、誰にも彼女を束縛できない、その自由な気質。
でも自由さゆえの危ういその感じにこそ惹かれるものがある。

このホリーに振り回される主人公の作家の目線が今回気になった。
ホリーを通して人生を見て、憧れながらも手が届かずとも、彼女と反比例するがごとく地に足がついていく。
なんだろうなぁ。
この人生の観方っていうのがカポーティ的というか、必ずしも分かり合うわけではないけれども、彼は希望というか愛というか主人公が人生を生きる糧のような使命感を見つけたし、自由の象徴である彼女の猫もおそらくは生きる場所を見つけて生きている。
じゃあ彼女はどうなんだというと、先述したように多分幸せじゃない、たぶんトラブルだらけ。
でもきっとあの自由さをもってしたたかにもし仮の場所だとしても生きているだろう的な予感こそが、この本の持ち味なんかな。
いい生き方をしてるよなぁ。理解はされにくい生き方だろうけど。

収録話
・「ティファニーで朝食を」Breakfast at Tiffany's
・「花盛りの家」House of Flowers
・「ダイヤモンドのギター」A Diamond Guiter
・「クリスマスの思い出」A Christmas Memory

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∀ki(あき)

自由に生きてます。
色々読んだり見たりしてます。

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